[Hydraulic Control of Clutch & Gearchange:日本語化(4)]
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[ Hydraulic Gear Selector]-その( 1 )

◇ コメント

  この Web-Site のDr. J, Nijmann が[ The Hydraulic System] の序文に、シトロエン社より1969年に[ hydraulic course]の提供をうけましたが、D-model の油圧回路、装置は信じられない程「複雑」で「理解不能」に思えましたが、注意深く学んでいくに従って Paul Mages とその技術者達の「デザイン」の秘密を解き明かすことが出来ると考えるようになりました。これらの項目は次第にまとめられ、磨かれましたが「 5 年」の歳月を要しました・・・と!書いてあります。
 ちょっとオーバーじゃないのかな?と思いましたが、この最後の項目[ Hydraulic Control of Clutch & Gearbox ]に就いては何故か言及しておりません。( これ以外で 5年とは信じ難いのですが! )
 今回のギヤ・セレクターに就いては、親切な図解とは言えず、Autobooks; 742 ,Workshop Manual の図解を同時に載せておきましたが、特に "5"のピストンが "Gear"と"Clutch"と記載名が違っています。しかしながら、「マニュアル・コントロール」部分の説明は 9, 10,Spring for Synchro Dalay Piston. 11,Cup 12,13,Synchro Dalay Piston. 14,Auxiliary Manual Clutch Control Slide-Valve と、8 の中のスプリングが 2個あるところは正解のようです。両方を総合した方が真理に近ずくようです。
 ○この装置はニュートラル位置では、確実にクラッチを切り、ニュートラル位置からどのギヤへも「噛合い」ができます。
 説明図では左側より「手動クラッチ・コントロール」、 「中央が「ギヤ・セレクター」、右側が「自動クラッチ・コントロール・ピストン」と上部に「自動クラッチ・コントロール・バルブ」になるのですが、何故か説明がありません。
 中央の上部に ( 2) で記載した「ギヤ・チェンジ・スピード調整器」があります。この調整器は [ Control ][ Regulator]と用語は一定していません。日本語化と書いていますが「ころあい」が大切でしょうし限度があると思います。
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◆ 解説
 ギヤ・チェンジを順に行っていく過程では ( 1) de-Clutching ( クラッチを切る) ( 2) 今のギヤの噛合いを外す  (3) 選択したギヤを噛合わせる  ( 4) クラッチをつなぐ 「サイクル」を繰り返しています。 ( ここでも英語では re, dis, re と使い分けているのですが・・日本語にすると変りなくなってしまいます。)
 油圧ギヤ・セレクターには、下記のような種々の「構成部品」があります。
( A ) Selector Slide-Valve: これは中空で高圧作動油用の 「1個の入り口」と各ギヤ用の 「5個の出口」があります。
* ギヤ・セレクターの前面の通路を通って作動油を リザーバーに戻すために、スライド・バルブには「縦」と「円周」に溝が彫られています。
*( N ) ニュートラルでは、スライド・バルブの「出口(複数)」は作動するスリーブの対面にあります。このスリーブとスライド・バルブのシーリングは、( 以前 1~3 ミクロンであると説明した!)精密工作にのみに頼っているのです!
** だから、DS の生産能力には「限界があった」のです。
*スリーブの中でのスライド・バルブの位置は大変に重要で、ギヤ・レバーの位置と正確に一致している必要があります。( スタータを廻す時、1速位置にかかっているのでブレーキを踏んでないと危険なのは、この位置が狂っている!)
( B ) Automatic Clutch Control Pistons: 各ギヤに 1個宛、5 個があり、選択されたギヤに当たるピストンに圧力が掛かると「上方に」動きます。また、Automatic Clutch Control Slide-Valve のリターン・スプリングによって、最初の位置に戻ります。
( C ) Automatic Clutch Control Slide-Valve: ( B )の上にある 2 回路バルブで、すみやかにクラッチへの油圧回路を開いています。
( D ) Synchro-Delay Pistons: 4 個ありますが、3 個のみが可動で、4 個目はプラグです。( この文章から図を見ますと、手動クラッチ・コントロールの中の、断面がT型の大きなピストンのことでしょう )
* 1速はシンクロナイズされているのですが? 1 速用は存在しません。 ( この書き方は「いみしん」だ!) ギヤ・ボックスの各ギヤ・シリンダーとセレクターがつながった時には、( D )にも同時に繋がり油圧を「ゆっくり」と上昇させるのだと思う。シンクロを確実に作動させるのでしょう。
( E ) Manual Clutch Control Slide-Valve: レバーとロッドでクラッチを手動コントロールするが、当然、下記の「 2 つの位置」しかない。
●正常運転位置:スライド・バルブ ( IN ) とは「開」の意味だろう。    
●クラッチ切断位置:スライド・バルブ ( OUT) 
 最下部には図のように、お互いに直角の孔がドリルで開けられています。この意味は( D ) Synchro-Delay Piston 4個の直ぐ上の Push-rod 下端のことでしょう。( Manual の図の方)
( F ) 油圧通路:図でナンバーが書いてあるように( 良くみえないが・・上から 2 ,AR,, 4 , 1 , 3 と書いてある) ギヤ・ボックスの蓋にある各ギヤ・シリンダーへの 5個の出口があります。

◎この項にて記載しているのは、ギヤ・セレクターを動かしたようにセレクター・スライドバルブが正確な位置に決まることにより、ギヤ・ボックスの蓋の各ギヤ・シリンダーに油圧が掛かり、ギヤが正確に噛み合うことです。これは特別のことではなくて、シンクロナイズし易いようにシンクロ・ディレイ・ピストンの方に油圧が一度蓄えられてから「ゆっくりと」フォーク・シャフトに作用する装置と理解すればよいようです。選択された各ギヤのコントロール・ピストンより上の( 5 )コントロール・ピストンがクラッチ・コントロールーバルブを速やかに開いているので、クラッチへは高圧油圧が掛かります。ここでは、クラッチ回路を開くまでです。後は最後に登場する CLUTCH RE-ENGAGEMENT CONTROL (CRC) の仕事になるのでしょう。
◎手動クラッチ・コントロールに就いては「常識的」な範囲のようです。
◎ 1速、"N", 2 ~4速等は次回になります。
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by citroenDS | 2006-07-13 21:33 | Citroen 資料紹介


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