[Hydraulic Control of Clutch & Gearchange:日本語化(3)]
[ The Centrifugal Regulator ]
◇コメント
 遠心ガバナーに就いては、多くの方がおおよその事はご存知でしょう。ここでも再確認の事柄が多い筈です。車が走り出す時にはクラッチをつなぎ、ギヤが入ったままで急ブレーキで止まった時にはクラッチを切ります。このように主としてエンジン回転とブレーキ油圧によってクラッチを断続させる役目を持つ基本的な装置です。
 (残る二つが「問題です」 ギヤ・セレクターと リ・エンゲイジメント・コントロールです!)
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■解説
 遠心調整器は大きく分けて三つの部分からなります。
1) 遠心ガバナー ( 前半部分 )
2) 圧力を調節するスリーブとスライド・バルブ一式 ( 中間部分 )
3) 右前ブレーキ圧が作用してクラッチを切る作動装置 ( 後端部分 )
●遠心ガバナー:エンジン回転により出入りする「圧着パッド」で( 実物は小さなベアリングの中心当て金 )後部の突出した圧力調整スライド・バルブの先端部を押します。
●エンジン回転が上がれば、後部の調整器を押す力"F"は、段々に減少して行きます。この有効なエンジン回転数は 2,000rpm 以下です。
●圧力調整用スライド・バルブ一式の計算式:
 前の遠心ガバナーの押す力"F"は後のスライド・バルブの断面積"s"とスプリング"R"から p×s + R = F,
 調整できる圧力は  p =( F-R )/s から、単に "F"、"R"以下になります。
注:クラッチが繋がった時、スライド・バルブの位置はリターン回路に接続されていますので、ギヤ・チェンジの間はセレクターの中の[ Automatic Clutch Control Slide-Valve] のみがクラッチの「断続」を control しています。
**クラッチの断続を英語では、[ de-clutch ] [ (re) engagement ] と記載してありますので、なかなか「ピンと来ない」時があります!
●この装置の一番後ろの部分が [ De-Clutching Activator ] になります。
 この装置の役目は、ギヤが入ったままで「急ブレーキ」により急停止した場合に、エンジンをギヤ・ボックスから離す=クラッチを切る( dis-engagement ) ことを容易に行う装置です。完全にクラッチを切るには、クラッチ回路の油圧を約 10 bar 上げる必要があります。
 ブレーキを踏んで減速すると、[ De-Clutching Activator]にブレーキ油圧が掛かり内部のピストンがスプリングを圧縮します。その結果、連結している前のピストンが内部のスプリング"R"の力が減少します。その結果、上で計算した p=( F -R )/s で、"R"は小さくなり、"F"は不変ですから、p は増加します。この"p"の増加量が約 10 bar にあたるのです。当然、エンジン回転が 1,000rpm 近くにまで落ちれば、ガバナーの影響は無くなり"F" は元の値に近ずきます。
*この値は「最小限」のものであろうと考えます。ブレーキ・キャリパーからは当然もっと高い油圧が掛かると思います。装置の構造上からも必要以上の油圧は前のスプリング"R"には無関係になります。
**Braking System を調べますと、負荷によって 85~110 bar( 前) になっていますので、充分な値になります。
***この項も既に( 2005-02 )に詳細に記載してありますので、参考にしてください。
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by citroenDS | 2006-07-09 15:14 | Citroen 資料紹介


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