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[計器パネルの着脱と整備]
◆ Meter Panel の着脱と整備。

◆ コメント

 私の投稿が CITROEN CLUB NORTH AMERICA のクラブ誌 CITROENTHUSIAST; 2001-1に掲載されたページの前の記事は Mr.Ken BETSH の[ Adding a Parking Brake Warning Light to D Model]と題したものでした。私がパーキング・レバーの解除忘れによる「無用の再調整」を防止するために警告灯を、解除レバーの横に新設したのと同じ発想で、彼はインストルーメント・パネルの中の「空きランプ」を利用するための記事を書いたのでした。従って、新設したSWに付いての説明は全く無いのも私がこの「ブログ」に書いたのと同じでした。その位は自分で考えて下さいとの意味でしょう。(Parking BRAKE SWITCHに就いては(2005-05)に写真を掲載してありますので、ご覧になれば解かります)。
 私はタコメーターの「不機嫌」を修理する為でしたが、彼の図示した[ INSTRUMENT PANEL WIRING DIAGRAM ]は私の写真と組み合わせると、とても有効な資料になりますので最後に2つを並べて転載させてもらいます。途中までの説明も当然ながら全く同じようです。彼は緑色のターンシグナル・インヂケーター(左右)の間に使わずに残っている(真下のもの)赤色のセグメントを使うように記載しています。この場合には白色コネクターにピン受けがありませんので新設が必要です。
 私の場合には、タコメーターが時々「サボって」しまうのですが「たたくと」正常に戻るので、そのままになっていたものでした。

◆ 解説

 まず、スピードメーター・ケーブルをバッテリーの内側やや下で、ギヤ・ボックス左側先端部から上がって来るケーブルと接続されている所(コネクター部分)で外します。この部分は太い黒いビニール・チューブで1m程カバーされていますが、簡単に移動できます。ここで接続を離して(ワイヤー接続部は2mmほどの四角です)これを運転席方向に押し込む準備をしておきます。
 計器パネルを取り出すには、シフト・レバーを「後退」に入れて置かないと「作業のじゃま」になります。4隅のネジを抜いても出てきません。そこで先ほど記載したスピード・メーターのケーブルをエンジンルーム側から押し込むと、手が入る程度前に出てきますから、スピード・メーターの直後でケーブルを外します。同時に黄、薄緑、白色のコネクターを抜きます。イグニッション・キーの「盗難防止装置」えの照明用( antitheft-device light )のワイヤーが斜めにスピードメーターの下部プラスチック端子にささっていますので抜きますと、やっと計器パネルを一体で取り出せます。

◎ 一連の写真解説 
[計器パネルの着脱と整備]_c0019483_14262917.jpg
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1)写真上:取り出したインストルーメント・パネル及びカバー。
2)写真下:タコメーターの裏面;左:310451-10-01:12V-4 CYL A4.
       スピードメーター裏面;右:309910-01 02 12V A4. DEC.

●タコメーターの修理
 先ずタコメーターを取り出しましたが、ほこり一つ無い新品同様なのには驚かされました。メーター類一式は JAEGER 製で大型の磁石が後部を占めてており、針を支えるコイルは二重で確りしたものでした。「写真」
[計器パネルの着脱と整備]_c0019483_14282470.jpg

 構成部品はコンデンサーと抵抗器類でトランジスターが無いようです。不良部分が見られず、あまりにも新品同様なので、疑われるのは微調整用の可変抵抗器の接触不良しか考えられず「写真」の→部分にCRCを吹いてドライバーで回転させてから元の位置に戻して終了にしました。
 これらの写真は No 639/5 のBASIC DIAGRAM の上に置いて撮影してありますが、この図とはかなり不一致ですので、実物をテスターで当たってみなければなりません。タコメーターに付いては結果OKでした。写真の日時を見ると7年後の現時点でも異常無く動いています。

◆警告灯に付いて
 ついでに警告灯類についても記載しておきましょう。 PHILIPS 製の12V/2Wで特製でしょう。それぞれに番号まで付いていますが、この際一番使用頻度の高い球(チャージ、油圧、方向器)を点灯しない球(リヤデフォッガー、ハイビーム、ブレーキパッド等)と交換しておきました。LEDが使えれば交換したいものです。
 方向器はオリジナルでは両方向の同時点滅でしたので、リヤーへの配線が簡単に見つかりましたので、オリジナルの1本を2本に分離できました。これらの配線を探すには助手席への暖房ダクトが邪魔ですので切除してしまいましたが、これには蓋をしておきますと、結果としてデフォッガーと運転席の暖気能力が上がるメリットがあります。「写真」
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◇大型赤色STOP灯に付いて
 このランプへの配線は、1)エンジン油圧、2)ハイドロ油圧、3)水温計の3つの警告灯の配線に「ダイオード」を介して接続されていますので、独立にこれらが1つでも点灯すると「RED STOP]が点灯するのです。

●[ INSTRUMENT PANEL WIRING DIAGRAM ]
[計器パネルの着脱と整備]_c0019483_14291315.jpg
[計器パネルの着脱と整備]_c0019483_14294932.jpg

 コメントで書きましたように、Mr.Ken の記事の図を転載し、私の写真と上下に並べますので比較してみますと配線が良く解ります。

▲[ LEAD for ANTI-THEFT DEVICE LIGHT ]
 実は、この項を書くまでの長い間この意味が良く解っていませんでした。Mr.Kenの文章と比較している内に、次の英文を読んで「何だ、この事か!」と解りました。
 The rather dim light within the ignition switch on the '72 models is provided by a fiber-optic link to one of the panel lights on the speedmeter assembly. If you swap the speedmeter assembly with one from another car,it may not have the plastic piece to hold the link in place.
 この文章を投稿の最後に書いているKen自身、私の疑問を知りません。確かにイグニション・キーを差し込む部分は緑色のリングで淡く照明されています。これが「写真」の左から右へ伸びている先端がアルミ製の黒いワイヤーで、スピードメーターの写真にある白いプラスチック製の長方形の部分( plastic piece to hold the link )に挿し込まれているのです。それにより[ fiber-optic ]に光をキー部分にまで送っていた訳でした。ガラス繊維の束で照明光を送っていたとは驚きました!
[計器パネルの着脱と整備]_c0019483_14301790.jpg

 この写真の中央部(ステアリングの上)にスピードメーター・ケーブルの先端部が見えます。その周りに白、黄、薄緑の3つのコネクターがあり、端子の無い2個所も見えます。一番左隅奥にヘッドランプ・リレーがあります。上方黒い部分がデフォッガーです。現在の車よりもウインドーの傾斜が少ないので、スペースが無くて配線が大変ですし、色分けは配線図と一致していません。
by citroends | 2005-09-01 13:24 | DS の整備と解説


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