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[ SEMI-AUTOMATIC の呼称に反対する]
c0019483_22104634.jpg←[ DS21:Mecanical Gear-Change と Automatic (Hydraulic) Clutch がモデナで競争したが Automatic のほうが早かった!Le DOUBLE CHEVRON No.6 1966 より ]
 ◇コメント
 「DS の誕生」の 11 頁から「セミオートマティック式ギヤボックス/クラッチ」との記載は始まります。これは DS ベルリンの「トランスミッション」の解説、51 頁で明確になります。私はこれらの「解説と表現」が間違っていると申しているのではありません。シトロエン広報( RELATION PUBLIQUE CITROEN )の発刊した資料を、今回全て調べましたが、何処にも、一度も[ semi-automatic ]と言う表現を見つけることは出来ませんでした。
 これは「トランスミッション」という呼び名が、何を示しているのか?にさかのぼる必要が在るかも知れません。シトロエン広報の発刊した Le DOUBLE CHEVRON 誌には「最後の頁」に"CHEZ L'ANTIQUAIRE" という連載で過去生産したモデルが 1台ずつ載っています。横向きのイラストと簡単な説明、時にはエピソードと詳細な仕様が記載されています。
 当然、仕様には ENGINE, CLUTCH, GEAR-BOX, TRANSMISSION, BRAKES, WHEELS, TYRES, CHASSIS, BODY, PERFORMANCE FIGURES のように分類されて記載されています。 今見ているのが、 No.29, 1972-autumne ですが、Citroen faux cabriolet 11 leger -1935 です。このように、この時には TRANSMISSION とはギヤボックスから車輪に力を伝達する装置をいっています。ですから ...driving the front-wheels.Tracta universal couplings ( double-needle Hooke's joint )と書いてあります。 トランスミッションにクラッチやギヤボックスまでも含むようになったのは、英国式の強い影響のように思いますが、如何がでしょうか? その後、 DS の頃になるとそのような「分類」になっています。下記の仕様は DS-Cabriolet のものです。
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 私にはクラッチ、ギヤボックス、本当のトランスミッションとの分け方のほうが「解かり易い」と思うのですが・・・
 それにしても、かつてシトロエンの資料に「セミ・オートマ」の文字は出てきません。先回、ベルギーの DS/ID のカタログを紹介しましたが、そのなかにも "HYDRAULIQUE" "AUTOMATIQUE" の文字しかありません。事実の通りに「油圧制御」であることが書かれているだけです。ある意味で「セミ・オートマ」との表現は日本的なのかもしれませんし、何よりその根底には「英国式の強い影響を受けている」のでしょう。だから、日本人には抵抗感がないのでしょう。
 もともと、英国のシトロエン・クラブは何と CCCと名のっているのです。 Citroen Car Club です。ですから著者も CCCの影響をうけて Semi-Automatic と呼ぶのが正しい!と書きたいのではないでしょうか? しかし、この本の中でさえ、最初から「矛盾」をした記載になっているのです。 12 頁、21 頁に紹介されている DS 21,23, Pallas に"H" が付いていますが、これは Hydraulic の "H" でしょう。[ DS ベルリン 生産モデルの推移 ] の一覧表のギヤボックスの分類を hyd, man, auto と記載して、hyd: 油圧式セミオートマティックとした理由は「何なのでしょう」か? CCC の会報のように Gear Box: SEMI , 5 SP と記載してしまったほうが、一層の事「スッキリ」しているではありませんか。
 ここで重要な問題なのは、ギヤ・ボックスでは無くて、油圧によるクラッチ・コントロールの方でしょう。この事が解かっているからこそ「不徹底」になっているのでしょう。
 この事は、 DS/ID デカポタブルの項をみると一層明らかです。 1964 年型 DS19H が 2 台掲載されています。生産モデルの推移表にはもはや、ギヤボックス hyd, man としか書かれていませんから、著者達の主張する「トランスミッション」とは「ギヤボックス」のことのようです。このことは 105 頁の”イギリス向けにセミオートマティック・ギヤボックスが設定されたのは 1963 年 9月であるから、当初は全車ともマニュアル・ギヤボックスだったはずだ。”と記載していることより明らかになると思はれます。これでは益々賛成し難いことで、私には「クラッチ」の自動制御を形式的に「セミ・オートマティック」と称するのならば、まだ妥協の余地はあったのにと残念です。
 油圧によるクラッチ・コントロールは見事なものです。だから "Automatically Hydraulically Controled" と呼ぶにふさわしいものではありませんか!「マニュアル・ギヤボックスとオートマティックの中間的存在として、きわめて優秀な機構といえよう」と書きながら、英国人の多くは"マニュアル仕様"を買った事実を、どのように解釈したら良いのでしょうか? この証明として拙著 "What's DS ?"の 140 頁に引用してある CCC の 1973~1976 年までのDS 23 Cab 仕様 (FE) 会員の一覧表がありますので紹介しましょう。 19 人中[ SEMI ] が 7 人で、その他が[ 5 SP-MT ] の 12 人であることです。しかも、ここでも明らかに「ギヤ・ボックス」に基ずく分類である事実です!クラッチの制御方式ではありません。
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◎アメリカでは Citromatic とよんでいたことは確かなことです。私は 8年間 Citroen Club of North America の会員でしたから、For Sale 欄からコピーを示しましょう。しかし、これも GS, CX の C-matic とまぎらわしいですね。
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◆結論
 私は終始シトロエン DS とは左ハンドルの Hydraulic Control of the Gear-Box & Clutch の車を言うと、主張いたします。これは Relation Public Citroen が記載した事実と、その資料の理解に基ずくものです。

▲参考
 「大車林」によれば、アルファロメオに [セレスピード] というステアリングホィールの押しボタンでシフト操作をする 5速シーケンシャル・トランスミッションがあり、電子制御式油圧作動クラッチを装備していると云う。現在ではこのような多岐に渡った AT がある時代ですから、DS だけが「セミオートマ」だと言っている時代ではなかろうと思います。シトロエン社が記載しているように「油圧による自動制御クラッチ」= Automatically, Hydraurically で良いのではないでしょうか!
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by citroenDS | 2006-08-28 22:10 | Citroen 資料紹介
[ ORIGINAL CITROEN DS の誤り:そのⅢ]
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*左が 29 番:[a Suspension Spring], 右が 30 番:[a Shock Absorber]です。DS 50の安全性( 2005-06 )からです。
[ スフェアとダンパーに関して]
◇コメント
 こればかりは、「どうしようもない」言い訳の出来ない間違いであることは、DS ファンのみならず、ハイドロニュウマティック・サスペンションの知識があれば直ぐに解かることです! 車両重量をみても DS: 1,370kg に対して GS: 950kg です。この大型車と小型車とがスプリングとダンパーを共用できると云うのですから腰を抜かす話です!
 写真の絵は [ DS 50 の安全性 ]からですが、このブログでは大きさとカラーとの問題で載せてありませんので、ご参照下されば幸いです。でも、和訳する人の「ちょっとした不注意」で、こんな間違いって起こるものなのですね・・・
■解説
 DS ベルリンの項、39 頁の「スフェア」の解説に以下のようにあります。"・・・フロント用が 59bar リヤ用が 26bar で、その数値はバルブ( 多分スフェアの間違いだろう?)の頭部( 本体の上半部分 )に刻印がある。 スフェアの下半分にオイルが入っていない間は、ダイアフラムが膨らんで、ガスが全容積を占める。その後に作られた GS 用のスフェアは上下が一体成型品で、現在はこれを装着する DS も少なくない。このスフェアも圧力が適正であれば、使用可能である。” ”・・・”の間は原文のままです。スフェアは圧力が近ければ良いというものではないでしょう。 GS=一体成型品との意味と「よく解釈する」のでしょうか? この後の「ダンパー」の項の記載には具体性に乏しいが間違いは無いようです。恐らく、著者達は「一体成型品」を実際には使ったことは無いのでしょう。
 それにしても、本当に GS の球を使っている DS/ID オウナーが少なからず存在するのでしょうか???私の DS 23 '74 Pallas には既に「一体成型品」が装着されていましたが、この事実も記載されていません。そこで現在はCX 用を使っていますが「やや硬め」の乗り味ですが、ハイドロニュウマティック・サスペンションですから、乗車人数により変わりますので 4人乗ると「良い独特の味」がでます。 ちなみに、 GS, front:55bar, rear:35bar. ですから圧力としては当てはまるから、余計始末が悪いのです。
 まあ絶対に GS 用で乗っているオウナーはいないでしょうから、こんな時には「翻訳者に多少の知識があれば」確かめたでしょう。初めはメイン・アキウムレータのことかと思いました。
 本来は、分解式と一体式とでは「ダイアフラム」の厚さが違いますから、スフェア圧、ダンパーを一致させられても同じには成らない筈です。サスペンションのベアリングにグリスを入れて「動きを良くする」作業でもかなり「乗り味」に差が出ますので、人間の感覚では「本当のこと」は分らないのが事実でしょう。
 この項と ID のメインアキウムレータとは、早く書き直した方がよいのでは・・・と余計なことを言っています。
 丁度、この本が出版された頃に、Paul MAGES 氏が亡くなっていることが解りました。 1999 年の終わり頃?です。91歳の高齢でした。Citroen Club of North America 会報より。黙祷。

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by citroenDS | 2006-08-22 20:24 | Citroen 資料紹介
[ ベルギー版 DS カタログ '69 & テイルライト(ORANGE Brake Light) ]
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▲偶然にもベルギー版の最終カタログを持っていました。1969年で DS の製造は中止になったそうです。
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 ◎ベルギー製 DS Pallas のみが、ブレーキ・ライトがオレンジ色のようです。この問題に付いては、Hydraulic Control の Site にある"DS Rear Light" という Page があります。
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 ◎クラッチ、ギヤボックス共に、Semi-Automatic などとは書いてありません。資料を全て調べましたが、「全て」ここに記載のとおり Automatique, Hydraulique です!
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 ◎ベルギー製は DS の Brake-light がオレンジ色かのように、CG-ORIGINAL 本に書いてありますが、(Pallas がここまでかかる?) このカタログによるかぎり、また、同時に "WEB-SITE" では "Pallas" のみとあります。また、Pallas 以外に車種の表示がありません。
 下図が「証拠写真」です。[写真左]:Clear red position-light, Orange brake-light, Silver housing.[写真中]:Matt red position-light, Orenge brake-light, Silver housing.[写真右]:Structured clear red position-light, Orange brake light, Silver housing. これら 3 種類のリヤー・ライトがあるそうですが、パーツナンバーが不明とか・・・Silver housing は Pallas 用で、ドイツとイタリー向けは OrengeではなくてRedになっているようです。(www.Citroen DS-ID.com.)


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by citroenDS | 2006-08-16 22:04 | DS/IDカタログ紹介
[ORIGINAL CITROEN DS の誤り:そのⅡ]
c0019483_1481594.jpg←from:Le DOUBLE CHEVRON :No 2. 1965.

◇コメント
 今回は、理屈抜き、議論抜きの「誤り」に就いて書きましょう。あまりにも初歩的で困ったことです。訳者の小川氏がどの程度のシトロエンの油圧システムの知識がおありなのか?不明ですが、メカニズムに関する頁は十数頁でしか無いのですから、DS の時にはどう訳したのか、 ID の時と矛盾していないか?位は確認して欲しいものです。自分が訳した日本語が読者が読んで解かるものであるのか検討したのでしょうか?
 80 頁:[ ID ベルリンのブレーキ ]の項です。 ID のブレーキは TRACTION AVANT のブレーキ( ロッキード製の普通のもの) を使って生産を始めたのですが、予想通りにブレーキの効きが悪くて 1年もたたずに改良しなければならなくなりましたが、高圧油圧回路を一部導入した 2 回目も失敗で、3 回目のブレーキ・システムを開発( このような DS のものを流用したような際は不適切だ ! ) しなければなりませんでした。結局は回り道して DS の簡易型になっただけなのです! この事実を( メカニズムの理解 )翻訳者は理解していたのでしょうか?
 その 3 回目の回路の説明です! 1961 年 9 月、4 年で 3 回めのブレーキシステムが登場。( Site: Oldest ID 19 in the world...1957 の人が書いている!) DS のように高圧油圧システムによるもので、DS の後輪荷重による「踏む力の分配装置」はありませんが、前輪はメイン・アキウムレータ-からの、後輪には後輪荷重による油圧をそれぞれ作用させるもので、しごく当たり前の結論に「回り道」をして達した訳です!この ID 19 の図は[ ID,DSecial,DSuper '66-75 の油圧ブレーキ ]( 2006-06 )に記載してあります。
 ”この ID 用ブレーキシステムで最も重要な役割を果たすのがブレーキ・コントロール・バルブである。前後一列に並んだスライド・バルブで、独立した前後 2 系統のブレーキ回路の油圧を制御する。内部には巧妙な相互作用機構がリヤーブレーキの作動がフロントよりもわずかに遅れるように設計されている。( 中略 )
 レスポンス良くブレーキを制御する仕組みは以下の通りである。 まずペダルを踏むと、バルブが開いて前後のブレーキ回路に油圧が送り込まれる。ペダルの移動が止まると、バルブはブレーキ回路自体の背圧によって押し戻され、送出圧力と供給圧力の両方が遮断される位置でバランスして止まり、再びペダルが動くまでブレーキ回路の油圧は閉じ込められる。このブレーキ・コントロールバルブはその後シトロエン GS にも採用された。
 ただし、この油圧アシスト付きブレーキを備えた ID も、ブレーキ・アキウムレーターを持たない。その代わり、蓄えるオイル量を増すためにメイン・アキウムレーターの設定圧力を 60 バールから 40 バールに下げた。”
”・・・”の間は原文のままです。
◆解説
 上記が、最終版 ID のブレーキ回路の説明ですが、約 1 ページを使ってよくも「でたらめ」を書いたものです。ブレーキを踏むのに、このような都合良い踏み方や止め方ができるのでしょうか? また、流体は圧縮できませんから、閉じ込めても圧力はその時には "0" になってしまいます。流体は力を伝達はしますが、気体の圧縮圧力がその時の流体回路の圧力なのです! 一番最後の 60 バールから 40 バールに「下げた」とは、間違っても書いてはいけません! 圧が下がると「蓄油量が増える」のであれば、アキウムレーターの交換は「永久に必要無い」ことになります! 具体的に「油圧と蓄油量」の関係を計算しておきましょう。  
 スフェア、アキウムレーターはダンパーの有無だけで、油圧とガス容積との関係は P ×V =一定 の公式で決まります。 400 cc からガス容積を差し引いた容積が「蓄油量」になります
 そこで、 V = 400cc, P = 60 bar とします。 メイン・アキウムの圧力を CUT-OUT 170 bar としますと・・・ 60 × 400 = 170 × V1 になります。
 24,000 /170 =141.1cc-- V1 , CUT-IN ; 140 bar として、 24.000 / 140 = 171.4cc-- V2  ですから、V2 - V1 = 30cc--A ( 60 bar の時の蓄油量 )
次に、 40 bar の時は、 40 × 400 = 16.000 , 同様に:16.000 /170 = 94cc-- V'2 , 16.000 /140 =114cc--V'1 , V'2 - V'1 = 20cc--B ( 40 bar の時の蓄油量 ) A - B = 10cc になります。
*当然、 60 bar の時が 10cc 多いのです!( あまりにも初歩的な誤りですね!)

○ブレーキ・コントロールバルブの方ですが、DS 式ではコントロールバルブが前後独立に「並列」に並ぶだけのことで、ID 式では、単に踏む力の方向としては、直列に( タンディムとも書かれる) 並んでいるだけのことです。上が前輪用でピストンの中心に開けた通路による「背圧」によって下の後輪用を押す順番になるだけのことです。
  43 頁に戻れば、[ DS ベルリンのブレーキの項 ]に同じことが書いてなくては困るのです!本来そうあるべきなのですが?? DS の項の説明のほうがややましですが「正解」ではありません。上の ID 式の説明では「何が何やら解かりません」し、DS 式を書いた人と違う人が書いたのでしょうか??
 
◎この問題に付いては私がシトロエン広報刊の "HIGH PRESSURE HYDRAULICS "の説明では納得出来ないと書いて来ました。いわく「圧力変換器」であり 10kg で踏めば 20kg に倍加するといきなり言われても賛成出来ないとしてきました。古い資料を探していたところ、シトロエン広報から上記の資料の前のものが見つかりました。[ COMMANDES ET ASSERVISSEMENTS HYDRALIQUES ]と題した 29 頁のコピーで、Gerard LORIEUX 氏が送ってくれたものでした。これらの資料どうしを比較して見た所、断面図が 3 枚省略されていたのです! "HIGH PRESURE HYDRAULICS" ではこの図を省略して、経験的に約 2倍にすれば良いとの結論だけを書いてあったので私は納得出来なかったのです。
[ 図-1](左)                                         [ 図-2](右)
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 この資料により省略されていた 3 図を紹介しながら、説明させて頂きたいと思います。 [ 図-1] ではブレーキを踏むことにより( R )油圧回路が開かれて「作動油の流れ」が書いてあります。ブレーキシリンダーへの圧 Pr= R/S で、下端の部屋( Chamber)には反力( F )が発生して( R )に対抗して「踏みごたえ」になります。この力( F ) = Pr ×S になります。 [ 図-2] はブレーキを踏む力が弱くなった時で、F が増大しています。作動油の流れも逆に記載されています。 [ 図-3] では下端の Chamber にはダッシュ・ポットの働きがあり、油圧回路には内部のシリンダーの保護、ショックの吸収のために必要なのです。
[ 図-3](左)
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**さて、約 2 倍の増幅作用に就いての説明です。これは「理屈ではありません」でした。シトロエン社の繰り返しの実験経験から決定されたもので [ SECRET ]でありました。"from experience time and time again"で決められたものです。即ち、コントロールバルブ・ピストン径 0.8cm=面積が 0.5 c㎡ は「経験的に」決められたもので大変意味のあるものなのです! やっと 15 年ぶりに解決できました。これらの資料は 1978 年ですから 30 年とするべきでしょうか。
▲[ 高圧ポンプ]に付いては、DS ベルリンに就いては、36-37 頁に記載してあるが 7 ピストンの 1 回転あたりの吐出量は 2.85cc とありますが、これはポンプの 1回転であって、エンジン 1回転では 2 倍の 5.7cc になります。
 一方で ID ベルリンでは、シングル・ピストン・ポンプがカムシャフトの偏心による往復運動によってとしか記載されていません。実際には 1往復で 1.18cc/ストロークでしかないのです。( 2006-06 )
もしも、60 bar を 40 bar にしたのが事実であれば、このポンプの能力不足のためでしょう。
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by citroenDS | 2006-08-16 14:12 | Citroen 資料紹介
[ ORIGINAL CITROEN DS : CG に対する私見 ]
[ORIGINAL CITROEN DS : by J.Reynolds with J.Lange に対する私見]
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 ◇「始めに」
 CG が久しぶりに企画、発刊した Citroen DS 本(1999) に就いての私見を述べてみたい。( やっと 10 日程前に送られて来た) このような事を「無遠慮に書いてしまうのは私しかいないであろうし、「ご意見番」との名を頂いた義務でもありましょう。それに既に 7年を経ていますから、皆さんも気付いておられるでしょう。
 先ず、日本語の表紙には「黒い左ハンドル」の DS 21 Pallas の写真が載っているのに、次の頁に英語の表紙を再度作り、ここには右ハンドルの DS 19 '60-62 :838 BFK を載せていることです。何も問題は無いではないか・・と申される方が多いでしょう。しかし、私にはそれなりの理由があるのです。この著者達がこの本に書き残そうと意図したことが明白であるからです。多くの読者にとっては「どちらでも良い」ことでしょうが、私には DS とは JAVEL 河岸で生産された左ハンドルの DS-HYDRAULICS です!それ以外の DS/ID は「大きな GS」でしか無いと申していますし、特に、 DS- HYDRAULICS という車を右ハンドルに「設計したり、改造したり」することが、如何に無用の努力=最悪の改造であるのかを主張しているのです。この表紙に示された事実は、以後の全てのページに現れています。
 登場する DS/ID のおおよその台数はフランス登録が 34台、英国その他が 30台とかなり DS/ID のバランスとしては偏っていますが、適切な車種、良好な状態の車を「知人」から撮影の了解をとった結果でしょうか?
 「陸路の女神」には、一層顕著に現れています。パリ・サロンの話ではなくて、ロンドン・ショウに如何に間に合わせたかの苦労話で始まるのは如何なものでしょうか?当然、「あとがき」に来るべき記事が「はじめに」来ているのです。 次のページの「 DS の誕生」が先に来るべきだと思うのです。それにしても、英国人、J.Reynolds は物書きで DS の油圧に関連する項目は、誰か他の技術関係者達が書いたものを、丸写ししたのでしょうが「それでも基本的な」間違いが起こってしまうものなのでしょうか?
 最初の 8 行目から可笑しな表現が始まります。"カチッ、シュー"と言う音・・とありますが、これは 37ページのプレッシャー・レギュレーターの説明文につながっています。「油圧が下がると”カチッ”と音がして、ポンプが”シュー”と唸りだす・・」とありますが、私の感覚からは「HP から LHM が押し込まれる音が”クッ、クッ、クッ”としていてから、一杯になると”カチン”と強いバネが働く音がすると聞こえるのですが!決して”シュー”とは聞こえませんがどうでしょうか?つまらない事を云うなよ!と怒られそうですが、全てこのような基本的な問題の積み重ねなのです!!!一つを「まあまあ」と言っていると、誤りはどんどん増幅していってしまうのです。
 1972年から何台もの DS21, 23 を乗り継いで多くの経験をしたと記載されていますが、ご自分では整備は殆どしていないのでしょう。よく書かれる話ですが、高速で走行中に前輪バーストで無事なのは、私も GOLF で 15年程前に経験していますが、北米基準に合格している車=現在は全て「直進する」のは当たり前なのです!事実、私は「気付かなかった」のです。中央分離帯からのタイヤのパタパタいう反射音で気が付いたのです!これは FF では特にバーストした車輪が多く回転して「直進性」を保ってしまうからです。
 Ken Smith と "Bureau d'Etudes"の人々が「この車の謎めいた部分」をきっと解き明かしてくれるだろう。と記載していますが、それでも「つまらない」間違いがかなりあります! ましてや、「たとえ同じモデルであっても、1台としてまったく同一の DS は存在しない」とは、少し大げさに過ぎはしないでしょうか?
 悪口ばかり書きましたので、少し褒めなければなりません。第一に写真が大きく、美しいことには驚かされますし、今残しておかなければ年々消滅していくのが定めでしょうから、良い時期でした。もう一つ、文章に無駄が無く、スペース( 写真の脇 )が実に有効に使用されており、実際のページから想像する以上に内容が豊富であることです。歴史的データも出来るだけ正確を期したようで、これ以上を望めないでしょう。( 細かく言えば、誰の説を採るかの問題ですが・・) また、ID という車に全く関心の無かった私に、内外装の「デザイン遊び」「色彩の組み合わせ」がとても楽しく、美しいことを教えてくれたことです。それが 50年遅れて日本にも少し現れていることで、文化の違いを改めて感じさせられたのです。
○メカニズムに関しては、諸所に誤り( 明確な)がありますので、次回から順次指摘して訂正します。
○Head-Lamp に関しては、避けて通っているようで、今回スペースを利用して指摘しておきます。既に、[ DS のHead-Lamp ] の項で記載していますが・・・
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◆2 灯式は皆対称型のように思はれますが、それでもレンズ・カットには写真のように少しずつ違いが見られます。( Marchal :右から古い順のようです)
*特に英国製(L)の DS のランプは小径に見えるのです!また、北米仕様(R)はルーカスのシールド・ビームに交換したと記載されています。
*この著者は何故かメイン・ランプに就いては全く触れようとしません!!
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▼猫眼は CIBIE(L), Marchal(R) 共に対称型ですが、'73~'75 年には右側通行型が付きます。私の DS 23 (CIBIE) がそうです。メインの直径:183mm, Unit : 190mm です。
**BROOKLANDS BOOKS が表紙に内容とは全く無関係の「アメリカ販売の DS」 を使っているのと、何か関係があるのでしょうか???
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by citroenDS | 2006-08-16 08:00 | Citroen 資料紹介
[ TRIPLEX に関連して]
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◇コメント
 このポスターは[ デザイン] 1-'79, No 9."ヨーロッパのポスター名作特集"に載っていました。
 TRIPLEX は「合わせガラス」の商品名です。 シトロエン史を調べますと、TRIPLEX の名は、少なくとも 1931 年の C 6-CGL から出てきます。 「ポスターの英雄」カッサンドルの名作で、 AM CASSANDRE の署名が上にみえます。下隅にはポスターを色刷石版したのが1931年( カラー版に変えたのでこれには無い)であることが記載されています。
 シトロエン社は早くから「合わせガラス」を高級仕様車には採用していたことになります。( WHY CITROEN Q & A :P-81 参照 )
○解説
 文字通り TRIPLEX は 3 複合の意味であり、 2 層のガラスの間に"Polyvinyl-Butyr" の層をサンドウィッチ状にした製品で「合わせガラス」の一種です。この中間層の厚さは 0.38mm ですが、これを 0.76mm に倍増させたものが "SUPER TRIPLEX"と呼ばれる HPR ( High-Penetration-Resistance ) 合わせガラスで、高い貫通抵抗性、接着性、弾力性と透明性を持っていると同時に”ルーサー・ボンド”という接着加工により高い柔軟性があるので、衝突時に頭部がぶつかっても「柔らかく受け止める」ので、障害度が低く済む上、割れたガラス片の埋没性もあり安全性が高いのです。
 この "High Impact"は SM にのみ用いられていたのですが、 1974 年より DS, GS にも使用されるようになりました。これこそが、シトロエン社の「眼に見えない安全性」の重視の典型的な現われであり、2CV にも 1983 年に採用しているのです。 ( from: Le DOUBLE CHEVRON : No;11 & 33 )
▲ここで「合わせガラス」の使用はウインド・スクリーンのみのことを云っています。ドアー・ガラスは私の助手席が割られて( フランスで )いたことを、ドアーの内部を錆止めした時に見つけました。 1cm 位のガラス片をバケツ一杯取り出しましたが、軍手だけで「怪我はしないものです」。( What's DS ?: P-19 参照 )
 ドアー・ガラスは「強化ガラス」ですし、TINTED= 緑色に着色したもの、無色のものがあります。 17 年前に Mr.Brodie がドアー・ガラスは全部自分が「買占めた」から、ここにあるだけで終わりだと言ってましたっけ!
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by citroenDS | 2006-08-10 23:45 | Citroen 資料紹介
[ MY DS 23 '74 PALLAS HYDRAULIC ]
◇写真解説
 私の DS 23 Pallas のフランスでのオウナーは、かなりこの車に入れ込んでいたと思はれます。
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↑写真( 1 )のドライバーズ・シートを載せている台が、前後独立して前:3 段階 後:2 段階に上下調整機構を持ち、リクライニング機構はダイヤル式です。シートの前後調整は前 2 席共にスライド・レール式に調整出来ます。 Pallas は日本には多く入っていますので、あまり説明は必要がないと思いますが、本皮製の特別仕様で「最上のコンディション」の DS は「世界でも何台?」と言う位だろうと思います。かなりの「自画自賛」。 でもドアーを開けると未だ革の匂いがします!!!
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↑写真( 2 ) 前席の足元はあらゆる部分がカーペット張りです。ブレーキ・ペダルのゴム製「きのこ」は新品に交換してあります。せっかく購入したので交換しただけで、前の「きのこ」は保存してあります。鉄骨構造のサイドシルを覆うカーペットには保護用ステンレス・プレートが付いています。助手席側にはありません。
 この保護プレートは「パーキング・ブレーキ」を踏む際に必要なので、乗り降りのためにではありません!これはその「位置を見れば」当然明白なことまのです。乗り降りの為であれば、もっと後に無ければ意味がありませんね。その位に、パーキング・ブレーキを踏む( 有効に ! )のは大変なのです。車検ラインではシートから尻を浮かせて「体重でペダルにのる」んですよ!この原因はパーキング・ブレーキ・ワイアーが 1 本で左右外側のパッドを締める構造であるからで、各内側のパッドは「受身」で締まるからです。これも歴史的にはメイン・ブレーキが [ Floating 式 ] であったことに原因があるのです。 パーキング・ブレーキの解除を忘れないように付けた S.W. が一部みえます。( 2005-05 :パーキング・ブレーキの項、参照 ) また、ラジエーターの位置を変更し、電動ファンにしてありますので、正確な LAMCO の水温計を付けています。
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↑写真( 3 ) は助手席のシート・スライド台から下を撮ったものです。サイドシルの上面、外面はステンレス製保護パネルが張ってあります。その下に白いゴム製のドアーシールがあり、ドアー本体にも下面に頑丈なドアーシールがありますから、二重にドアーシールがあります。ドアーの下は十文字状にステンレス・パネルに合わせたアルミ製パネルがあります。このあたりの「美的センス」には感心させられます。金額的にはたいしたことではないものです。
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↑写真( 4 ) は、リヤ-ドアーとリヤーシートへのサイドシル附近を撮ったのですが、ドアーの内張りはほぼ全体が革張りで塗装面は僅かに足元のステンレス張りのとの間に残った部分だけです。サイドシル部分は前部と同様にカーペットにステンレス製の保護パネルが張ってありますが、これも凝ったデザインです。助手席の背にオプションの GH 製テーブルがあり「お守り」を下げています。 ( 2005-12 の写真を参照 )
 B ピラーの内側は全て革張りですが、サイドシルには「恐らくPrestige 用」のピラーを立てるため?の穴がカーペットが内側から汚れて見えています。
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↑写真( 5 ) 後席をカタログ風に撮影して見たものです。このコンディションのシートは少ないでしょう。


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↑写真( 6 ) は、シャシー・ナンバープレートは鉄板ビスで留められているので、他の車から持って来てもごまかせます。 車検の時にはもっと中央上の鉄板に刻印してあるものを見せないと「笑われ」ます!( ユーザー車検:その2; 2005-05 参照 )
 CITROEN CHASSIS NUMBERS for the DS 23 の資料によれば、[ キャブレター仕様車 ]
1973 Model Year--i.e from Sept '72 to Aug '73, 00 FE 0001 to 00 FE 9638.
1974 Model Year--i.e from Sept '73 to Aug '74, 01 FE 0001 to 01 FE 6446.
1975 Model Year--i.e from Sept '74 to Apr '75, 01 FE 8501 to 'fin' となっていますので、各月の生産台数に極端な偏差がなければ、 1974 年 5 月頃の製造になるでしょう。
 '73 年モデルと '74 年モデルの違いは、ウインド・スクリーンが[ SUPER TRIPLEX ]になったことです。OPTION でメタリック塗装、ティンテッド・グラス、本皮内装とアームレスト、ヘッドレストがありますが、私の DS 23 Pallas は全て装備しています。英国の Citroen Cars Club ( CCC )の会員の所有車の内でも本皮内装の DS は 10 % 程度です。( 以上は、拙著 "What's DS ?" 1991 年夏: 140 頁に記載してあります。 Mr.A.Brodie に "a"が抜けているよ・・と云われました。 )
↑写真( 7 ) はカラー・マークで、427 が Brun Scarabee であることはわかるのですが、LE は製造ラインでの Pallas ; Leather 仕様の意味でしょうか?考え得ることは「内装の種類」しかありませんね・・・


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↑写真( 8 ) シートベルトはオプションで付けたものでしょう。珍しい「巻き取り式」です。 SOFICA 製です。E 2 とありますので安全基準のマークでしょう。前側に後席暖房用のステンレス製の穴が左側のみあります。これは前席の写真で車高調節器の前方に見えるダクトから送られるのです。
↑写真( 9 ) ウィンド・スクリーンの SUPER TRIPLEX です。この( 8 )( 9 ) は DS の安全性:49 と 50 番です。
** TRIPLEX に就いては項を改めます。
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by citroenDS | 2006-08-10 21:58 | my DS23 の写真
[ HYDRAULICS と Paul MAGES ]
◇コメント

 DS の油圧システムを完成(?) させたのが Paul Mages で、デンマークの 30 周年記念誌より彼の顔写真を載せることが出来ました。シトロエン DS の HYDRAULICS の全てを「苦労のすえに」完成させた吾が師であり,事実シトロエン社でも「教授」と呼ばれていたそうです。しかし、実際には写真のように「小柄なあまりさえない」努力の人であったようです。
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 私のブログは「教授に提出する論文」なのです。シトロエン社の油圧の「秘密」を研究した論文です。ここで拙著"WHY CITROEN Q & A":1989-03 に記載した「油圧の計算」からも、サスペンションに必要な油圧は「非常に高圧」になりますが、その他の装置に必要な油圧は「一桁低いもの」であろうと考えられます。事実、ブレーキ・シリンダーやクラッチ・シリンダーは 1~ 3 ミクロンのサイズのピストンとシリンダーの組み合わせではありません。これらは、ゴム・シールを使っていますから、その使用油圧は「別のレベル」で考えなければなりません。この問題点を再度記載してみたいと思いました。

◆ 解説
  まず、ハイドロニューマティク・サスペンションに必要な油圧のレベルを考えてみました。 WHY CITROEN Q & Aの P-41 にサスペンション・スフェアと車重との関係から検討しています。
 サスペンション・シリンダー径の面積= 10 平方cm 、サスペンションのテコ比 1:3 から、前輪荷重が大きいことから ( 車両総重量:1.645kg ) 各前輪荷重を 500kg とすると、テコ比× 3 で 1.500kg 、サスペンション・シリンダー径 10 c㎡で割って 150kg/c㎡= 150bar になります。じつに荒っぽい計算で、車重をダイヤフラムで受けているのではないのか?と私自身の「疑問」は前記しています! 重心移動等の考え得る荷重変動を考慮すれば、この油圧程度とまずは考えておきましょう。 
 DS 等のサスペンション油圧のレベルは高圧ポンプの出力、レギュレーター( 140~170bar) の調整範囲の値でしょう。
 自動車誌を見ていると、折角サスペンション用の油圧があるのだから「使はない手はなかろう」と言った書き方ですが、Mages 教授はこの油圧を他の装置に使用するのに「苦労している」のです!私はそう思います。
 これも自動車誌の書き方ですが、ブレーキは「単に油圧を解放してやるだけ」、言い換えれば、O か X かの考え方しか出来ないのです!
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 そこで、HIGH-PRESSURE-HYDRAULICS: 1977, に記載されている "THE SECRET OF THE BRAKING SYSTEM " から、主要な解説図を載せてみます。
↑( 1) 普通のブレーキング・システムで 初期の ID 19 も含まれます。
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 ↑( 2) ○か×の Tree Way Tap (Height Corrector Type) です。
 ↓( 3) が Citroen DS /ID の Braking System です。「圧力変喚器」と称しているこの 1つのユニットが、 DS では並列に、 ID では直列に並んでいるだけのことなのです。しかし、この図ですと高圧 170bar があっても、無くても結果は同じになりわしないか?と疑問に思うのです。単なる面積比の計算をして 10kg が 20kg になるというのです。
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 この( 3) には私は当時から疑問を持っているのですが、未だに解決できていません。ところが、HYDRAULIC CONTROL CLUTCH & GEARBOX の Dr. Nijimann も同じ記載を「この通り」に書いていますので、私の考えは取り合えず保留しておいて、彼の文章を日本語化することから始めましょう。
 HYDRAULIC CONTROL OF CLUTCH & GEARBOX の項を日本語化させてもらった、Web-Site の[ BRAKING SYSTEM ]の項より、重要と思はれる点を記載してみましょう。
 [ ブレーキ・ペダル装置 ] 1) ブレーキペダル一式  2) 油圧コントロール・バルブ  3) 作動油圧警告灯  4) ブレーキ圧分配器 からなります。 これらの内、3) の作動油圧警告灯に付いては、メインアキウムレーターの油圧スイッチによりと記載してありますが、実際にはこの装置のスイッチあるいはプライオリティー( 優先 )バルブにも装置されているスイッチ( 両方にある!)により、 60~80bar に低下すると点灯し、かつ[ STOP]の大きな照明がダッシュボードに点灯します。
○作動:*ドライバーがブレーキを踏む。 *油圧分配器が力"F"を受ける。 *スライドバルブが下方に動いてリターン・ポートを閉じ、高圧ポートを開く。 *前後回路に P & P' が発生する。  *これらの油圧はスライド・バルブの下端にある( chamber γ )からペダル感覚を発生させますが、この反応は力"F"としてバランスします。
 これを数式で示せば、 F =( P +P') S となります。 この後の記載が問題です! 
○この二つの油圧の合計はドライバーがペダルを踏んだ力に比例しますが、( independent of the supply pressures ) この回路に供給された油圧とは独立したもので、ドライバーが踏んだペダルの力によるのであり、言い換えれば、ドライバーがブレーキの効き方をコントロール出来るのです。と書いているのです! これでは作動油の圧力( 少なくても 80bar 以上) は「在っても無くても」同じになりますので、私は納得できずに 10 年以上を過ごして来たのです。( Front Suspension: 85-110bar, Rear Suspension: 50-90bar :当然各車輪の荷重によるが・・)
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○ところが、同じ Site にある、"The Oldest ID 19 in the world...1957 Citroen ID 19 P" には( 既に紹介している) 以下のように書かれています。 The brake fluid reservoir without return pipe. The oldest ID's, of which only a handful survived, were equipped with an independant conventional brake system. The brake pedal is therefore of the classic type and NEEDS a LOT of FORCE to STOP the CAR. 車( ID 19)を停めるには大層な力を必要としました。
 In February 1958, Citroen equipped all ID models with the slightly improved brake system with an emergency connection to the HIGH PRESSURE HYDRAULIC SYSTEM, which also fed the brake reservoir.
○ 1958 年 2 月: ID 19 のブレーキ系に高圧油圧システムを一部リザーバーに接続した緊急処置が導入され、やや改善されたのです!!とのことです。
◎以上の二つの記載は矛盾しています。前者では高圧油圧は無関係としていますが到底納得できません。後者の記載から、如何に ID 19 のブレーキが「効かないものだったか」が判明しますし、HYDRAULICS を一部導入して改善を試みた事実が判明します。高圧油圧を「普通のブレーキ回路」に接続したようです。この事は「私が主張している」高圧油圧回路のスライド・バルブの「開口面積」= S が関係せねばなりません。
◎試みに、フロント・ブレーキ・シリンダー径: 60mm, リヤ・シリンダー径: 18mm, Break; 20mm です。  
   私の考えは F = P×S で、踏み加減により開くスライド・バルブ内面積 ( S) とアクチュエーター( 上記)との面積比によると考えています。
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▲Paul MAGES 先生に申し上げたいことがあります。 Brake System に於いてブレーキ・アキウムレーターの意義は「思った程」重要では無いと存知ます! 既に、サスペンション・スフェアという蓄圧装置がありますので、1回緊急停車するには充分な筈ではありませんか!アキウムレーターに普通に蓄油できる量は Max 30cc 程度なのですから。
 それにしても、最初の数年間の「どたばた」は弟子としても、いささか「見っとも無い」とおもいますが・・・もしも逆止弁がなかったら、3 Spheres になり、ACTIVE SUS になってしまいますよ!
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by citroenDS | 2006-08-04 23:49 | Citroen 資料紹介
[ DS の Headlamp の種類に付いて ]
◇コメント
 最近 DS のヘッドランプに付いて車検の通るような、つまり左側通行用のヘッドランプの入手方法について質問を受けました。私の車検での経験から、2005-05 に「ユーザー車検」の(そ の 4)にて「左側通行用」でないと外視検査にて不合格になってしまうことをまとめていますので、ご参照下さい。また、2005-06 にても「フランスから DS に付いて来た」右側用を取りあえず 3年間は使用できるので「ヘッドライトの再組み立て」の写真もご覧ください。
 要するに、ヘッドライトのレンズ・カットの透明に見える部分を見れば右側用なのか、左側用なのかが「一目瞭然」なのです。それにも増して両側用では「日本の陸運局の測定機器では」 2焦点になってしまうので、H-4 バルブを加工する方法を見つけたことをも記載していますのでご参照下さい。
■解説
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 ↑[ 写真-1] はヘッドライト・ハウジングの汚れがどうしても落ちないので、取りあえずはプラモデル流に塗装して使いましたが、手間隙を掛けて英国から一個、オーストラリアから一個と、半年も掛けて買ったものです。同時に万一の事故に備えてカバーガラスも 2枚買っておきました。 ハウジングには、パーツ・ナンバー:DV 541 136 とラベルがまだ張ってあります。 レンズ・カットを見れば透明部位が外側( 左側 )にあることが解かるでしょう。ガラスは S.E.V.Marchal です。
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 ↑[ 写真-2]は、右側用のハウジングとガラスです。内部のヘッドライトは英国から買った「両側用( 対称型 )です。色が違うのは写真が露出不足でしたが「Adobe 処理」でごまかした結果です!その内撮りなおしましょう・・・(ストロボを使用するとどこか光ってだめでした) ガラスは、こちらは CIBIE です。特別 Marchal と CIBIE とは違いはないようです。こちらの方は生産台数からも、錆びない点からも、沢山残っているでしょう。

○日本に輸入された DS には「全てに両側型」が付いている訳では無いでしょうから、皆さんはどう処置しているのでしょうか? 両側用であるにしても「ユーザー車検は通る」のでしょうか??
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↑ DS の 50 周年のWEB-Site 公表写真から想像するところ( 検索 ) では、[ 写真-3,4] もその一部ですが、「両側用」「対称型」が多いようです。 2 灯式は全車 Marchal かCIBIE の対称型です。良く見ますと 4 灯式の最終生産型になると「右側用」が装着されているものが多いように感じるのです・・  写真:左が Marchal, 右が CIBIE ですが、共に「両側用」です!!
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←左写真は'73-7 スウェーデン・カタログからです。明らかに右側通行用レンズ・カットの CIBIE です。ワイパー付きです。私の DS 23 '74 に付いてきたヘッドライトが、これと全く同じものでした。

○他のタイプのヘッドライトをご存知のかたは、COMMENTS に書き込んでくだされば幸いです。
○日本の DS/ID にはヘッドライト・ハウジングの汚れたものが多いようです。 50 周年に見られる DS/ID は皆きれいですが・・・新品の入手に苦労した私には「不思議」な思いなのです。
 まあ、型取りして再生産は買う人が多ければ容易でしょうが・・
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by citroenDS | 2006-08-04 20:59 | Citroen 資料紹介
[ DS-Pallas のLeather-Seats 色(tobacco)に就いて]
[ DS 21 ; Catalogue :1),2),3) は DELPIE ADOVICO ; 8- 70 より ]
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○ Pallas 仕様の本革シートの色は TOBACCO or BLACK と書いてあります! ヘッド・レストのシトロエン社仕様にも注意!!
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[ DS 23 Pallas Catalogue : 4), 5) は DELPIE ADOVICO ; 9-74 より ]
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[ DS Pallas の本革内装、シートの色:たばこ色!!]
◇解説
 DS Pallas のカタログ:'70-8 には本皮仕様の後席の写真が収録されているのですが、少し小さいので他を探したところ、以前一度紹介している '74-9 に 1 頁の大きな写真( 同一写真 ) がありましたので半分を掲載してみました。また、Pallas の仕様が詳細に書いてありますので紹介しておきます。
 Pallas finish. Stainless steel door tread plate. Thick carpeting and full interior padding. Central armrest on the front seat.  2 recessed ceilling-lights. Distinctive stainless steel and rubber coachwork strip.
* Specific Pallas Options. Vinyl roof. Interior leather trim ( tobacco or black ). Cloth or leather headrests.
*パラスのオプション仕様では屋根をビニール張りにできるし、シートを始め内装を本皮にできる。この皮の色はタバコ色と黒色のどちらかを選べます。紹介したカタログ写真では「明確」に見えませんので、私のパラスを接写してタバコ色はナチュラル色の本皮に「茶色の点々を印刷してある」のをお見せしましょう。 クリーナーで落ちてナチュラルになってしまいます!
**また、布製か皮製のヘッドレストも選択できます。この形状はブログで紹介したものと一致したものが、シトロエン・オリジナルのもので、写真 3 の右側に撮影されています!
**この項で記載した内容は 2005-12 に記載してありますので参照してください。
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by citroenDS | 2006-08-04 19:17 | DS/IDカタログ紹介