<   2005年 08月 ( 7 )   > この月の画像一覧
[クーリング・システムの検討]
コメント
 このタイトルを一般的に検討しますが、水冷エンジンの場合には、1930 年代の車を想像して頂ければ簡単に解ることですが、冷却水の循環には「ウオーター・ポンプ」は存在していません。エンジン本体から縦長のラジエーターへ45度位で「アッパー・ホース」が取り付けられています。このように、冷却水の循環は[ Thermo-Syphon ](温度の高い水は軽いので、自然に上昇して循環している)作用です。これはシトロエンでもDS以前の Traction Avant でも基本的には同様なのですから、当然ラジエーターは「縦長」です。これに比してDSではそのデザイン上の制約があります。開発の初期の空冷水平対向 6 気筒エンジンが成功すれば、もっとデザイン上もボンネットは低くなっていたと想像します。従って、整備書には"Circulation of the water is by THERMO-SYPHON action assiseted by a CENTRIFUGAL WATER PUMP" と書いてあります。自動車のフロント形状(デザイン)と「ラジエーター」及び「エンジンのウオーター・ジャケット」との位置関係を研究することも、大変興味あるテーマの筈です。
 FORD GT40(プロトタイプGT)を観察したのですが、明らかにリヤー・エンジンとフロントにあるラジエーターとの位置関係は、平行ないしはラジエーターの方が低いように見えました。F−1を含めて現在の車も相互の位置関係は、あまり上下差は無いと思われます。この意味は「ウオーター・ポンプ」の能力が向上したものを装備しているからでしょうか・・・ このことは、建物でボイラー室が地下にあることとも関係しているのです。即ち、ボイラー室を一番下に置けば、温水は自然に上昇して循環してくれるからです。それでも、恐らくはボイラー室には循環用のポンプが装置されているでしょう。

解説
 話がどうして「廻りくどい」のか!と思われるでしょうが、暫く我慢して下さい。
 DS23に戻りますと、ラジエーターを外すにはギヤ・ボックスの前下の廻し難い位置にある 14 mm ボルト2本を廻さねばなりません。このことは、ギヤ・ボックスの項で詳しく記載してありますし、ラジエーターがギヤ油圧配管等の修理の邪魔になります。さて、DS23では「写真」のように電動ファンが付属していますから、ウオーター・ポンプに取り付けられているファンは、モーターを内側に入れる為に砲弾型では無くなっています。
c0019483_151177.jpg

 ラジエーターとシュラウドとの隙間が Fan Motor-stay の厚みによって (設計変更をしていない!)、かなり「広がって」いますので、ここからのエアの吸入を無くさねばなりませんから、隙間テープを良品と交換て、しかも不足分は「ゴム系充填接着剤」で補修します。内部の洗浄後に、黒い部分は耐熱性スプレーで、ステンレス部分もシールコートや銀色で塗装してあります。真鍮部分も磨きました。
◎電動ファンは 5.5 A で、82-92 ℃でONになるサーモスタットが付いています。
●ホース類の径は 45 mm と異例の太さで、国産車ではニッサン・アトラス3L用でした。普通乗用車では 30 mm 程度のものが使用されています。
◆エアコン用のコンデンサーをこの前に装備しますと、オーバーヒートしますので、推薦されていません。( Mr.Ken も記載しています)従って、オリジナル方式かGS−X3方式でしょう。同時に、3ーGROOVEポンプの寿命は制限されます。

DS ボディーに SM エンジンを載せた、SM-Prototype の写真を載せて置きます。明らかに、Radiator の位置はかなり低く設定されています。恐らく water-pomp の能力は SM では向上されているからでしょう。
c0019483_151558.jpg

[PR]
by citroenDS | 2005-08-15 00:28 | DS の整備と解説
[ウオーター・ポンプの交換]
□コメント
 S工場でエンジンを載せ換えた時に、同時に輸入しておいたウオーター・ポンプの交換もしました。それはCXのポンプの寿命が6万 km 程度と聞いていたからですが、交換した結果からは全くその必要は無かったようです。外したポンプのベアリングやシール類に異常はなく、そのまま保存することにしました。ウオーター・ポンプの交換はその位置からも自分で直ぐに出来るものです。水流の早い場所には「水垢」は無いものです。
 パーツナンバー;5 522 434.£ 75: ダブル・プーリー付きです。古いものの本体には、DX 231 298A と刻印されていました。JBMで交換修理の時には、古いオリジナル・パーツは大切です。

■解説
c0019483_14482799.jpg

 新しいウオーター・ポンプとそのエンジンへの取り付け状態は「写真」のようです。この前部に冷却ファンが4本ネジで取り付けられます。後方にあるサーモスタットには水垢がかなり付着しています。これは分解図を見ると、円筒形のユニットであるように思えましたが、上部のサークリップを外してサーモスタットのみを交換するものです。他に交換するべきものは、ラジエーター・ホースで、アッパーホース;DX 235103A.¥ 6,970. ロワーホース;DX 23511A. ¥ 3,140 (SEIBU)でした。「写真」
c0019483_14484919.jpg

 JBMの[ Rebuilt Water Pumps ]解説書を参考にして、より具体的な構造と交換方法を紹介してみますと、ウオーター・ポンプの問題点は回転部分のシールであることは当然で、この部分に"Sealed on one side Bearing"を使用し、その前方に"Inner Cavity with Grease"があり、ポンプの外上にある小さな孔と下側にあるドレーンとが、この部屋につながっています。上の小孔にはエンジン・オイルの交換時に2、3滴のオイルを入れる必要があります。オイルを入れるとポンプ軸の錆を防ぎ、内部の汚れをドレーン・プラグから外に出しますから、これにつないだチューブからオイルがエンジン下に落ちるのを観察してみるようにと書いてあります。
 今迄意識していなかったので、この事実を確かめるために、UPしてからノズルを付けてCRCを上の孔に吹き込みましたら、ドレーン・チューブから直ぐにサーット流れ出るのが見えました。JBMの記事から「ポンプの断面図」を転載しておきます。
c0019483_14491593.jpg

●ポンプの交換時には、ラジエーターを外して、古いガスケットを丁寧に除去して、新しいガスケットに少量のシリコン・シーラントを塗って静かに組立てなさいと書いてあります。JBM特製のロワーホースを使うと良好であると「商売人」です。$15。実際、ホースが短いのに、径が異なる特殊なものです。
 JBMでは、全て「交換が基本」です( EXCHNGE BASIS )ので、オリジナルのポンプを送って修理組立になります。 2 Groove rebuit; $ 20, 3 Groove rebuit; $ 40 とありますが、安過ぎる?のではと思います・・・

◆サーモスタットに付いて
  No 639/5 よりデータを示します。"CALORSTAT " V 28-5950 で開き始めるのが79±1.5 ℃で完全に開くのが 90℃で、反応時間が50秒と記載されています。これは、サーモスタットを取り出して、湯に浸けてテストする時に必要なデータです。
 実車では最初の写真のように、ウオーター・ポンプのエンジン側マウントの上にネジ込まれているように見えますし、事実アルミと鉄との境目はありますが、廻せどビクトモしません。仕方なくと言うよりは、本来、上面のサークリップを外して、サーモスタットのみを上に取り出すのでしょう。本体には多少の水垢が付いているだけで問題はなさそうですが、下のゴム・パッキンが「水ぶくれ」でボロボロ! なので、水道用補修品から探しましょう。55 mm 径、1.5 mm 厚のドーナッツ形ものがありましたので加工して使いました。
c0019483_1449442.jpg

 サーモスタットを磨きますと、CALORSTAT;V??234 79°の刻印がありました。DIY屋で探しますと「写真」のような標準品があり 54 mm 径で 82°という意味でしょう。これらの2個を割り箸に通して手鍋の湯に浸けてテストしてみますと、DSの方が低温で素早く開き、国産品は 80°から「ゆっくり」と開き始めて、90°で全開になりましたので、DS用の方が適当でしょう。DSでは明らかに「出口制御式」ですから(ラジエーターへの出口;82-88℃)国産品でもOKと思います。開口径がDS用よりもかなり大きいのです。
 その後、夏用の75℃があると知り、純正品;CALORSTAT:1-U, 5 414 365 (6243)を入手して使っています。

▲ラジエーター・キャップに付いて
 JBMのアドバイスに4 pound Cap 以上のキャップを知らずに使っている人を見かける・・・と書いてあるのですが、沸点を120℃程度に上げるのですから1bar 少々であると思うのですが・・・
[PR]
by citroenDS | 2005-08-15 00:25 | DS の整備と解説
[クーリング系の改造は可能か ?]
[クーリング系の改造は可能か ?]

■解説
 DSのクーリング系を見ますと、これで冷却気が入るのだろうか?との疑問を誰もが持つでしょう。しかしながら、車が走っている限り充分な空気は流入していると考えられます。事実、日本の真夏でさえ車が走っている限りオーバーヒートは滅多に起こりません。これは皆さんが一番良く知っていることです。それでは、シトロエン(DSに限らず・・・)にオーバーヒートが起こるのは、どんな理由からなのでしょうか?
 その前に「オーバーヒート」とは、どんな状態を言っているのでしょうか? これには意見の「完全な一致」があるとは思えませんが、この際一応の条件を示しておきましょう。(1)水温計が正確であるとして、常に120℃以上で(1気圧以上にラジエーター・キャップで加圧しているので、100℃以上で沸騰する)降下することが期待出来ない状況である。この状態では水温警告灯が点いて[RED STOP]が点灯しているでしょう。これだけの条件にするのが一番簡単です。(2)気化器が所謂パーコレーションを起こしてエンジン回転が「不安定」な状況を越えて、エンジン停止を度々起こす。アクセルに反応しない状態が続ずく。(3)たびたび、冷却系から不都合が発生して(冷却水が沸騰している結果)、走行を停止してボンネットを開けてアイドリングを続けても解決の見込みがなさそうである。これはオーバーヒートでは無くて、キャブレーターのパーコレーションでは無いのか?と「反論」があるでしょう。(2)(3)が問題であることを認めて始めましょう。
 ※ ここで、一応「大車林」の「オーバーヒート」の項を参考に記載しておきます。
「エンジン温度が異常に高くなることにより、エンジンの運転継続が不可能になる現象。ラジエーター内の冷却水温度が上昇し、その蒸気圧がラジエーターキャップの圧力以上になったとき、ラジエーターから蒸気が噴き出す現象。また、広義には燃料系中に気泡が生じて燃料供給がとだえる現象も指す。」とあります。また「オーバークール」の項には、液冷エンジンでは84℃が適温である・・・とも記載されています。エンジンは「熱機関」ですから、かなり高温である方が能率が良い筈ですから、もう少し高い温度ではないのか?とも感じていますが・・・。おおむね私の出した上記の現象(1)(2)(3)で良いようです。
 このような現象はシトロエンに限らず、多くの輸入外車でも発生しているのですから、日本の道路事情に関係する問題であり、何か「特別の工夫」で解決が出来れば行いたいでしょう。この状況は車の設計が古ければそれだけ増大しているでしょうし、地球温暖化、都市のヒートアイランド現象も考慮するべきものでしょう。
 これでは取り留めの無い話になるだけで、DSのテーマにはなりません。そこでDSに限った冷却系の問題としましょう。そうすると、先ず具体的になることは「ラジエーターの位置と容量不足」が考えられます。これらはDSのデザインに起因していると考えられますが、エンジン・ルームを眺めていても問題解決にはなりません。ラジエーター容量を増やすには「コア増し」しかありません。これも既にラジエーターが垂直より後傾している状況からは「限界」があることは明白です。しかも上にも横にも拡大は不可能です。そこで位置を前に出せるのかが問題になります。
 そこで、前項の最後に載せたDSのエンジン・ルームを使ったSM−プロトタイプが可能だろうか?の問題になります。これを良く見ますと、前方にラジエーターが移動していますが、この位置にはDSのサブフレームの横メンバーがあります。この位置には新ラジエーター固定ボルト用に穴を2個開けるだけで「大型ラジエーター」が設置可能です。これはSMプロトタイプの製作時にも当然考えた結果であると想像します。 SM TECHNICAL DESCRIPTION から、もう1枚SM-PROTOTYPEの最終型の「写真」を載せましょう。前のものと比較して下さい。
c0019483_15583252.jpg

 SMのV6エンジンはDSの古い直4よりもウオーター・ジャケットの位置は低い筈ですが、SMのウオーター・ポンプは最後部ですので、ラジエーターまでの距離は約2倍になっています。それ故に、明らかにウオーター・ポンプの能力は強力になっていると考えられます。これが最後まで問題になります。

●改造の問題点
1)この場所にラジエーターを移設した場合に使用出来るラジエーターはどの程度のものが入るのか? ラジエーター屋で調べた所、ハイエース・ディーゼル3L用が可能でした。具体的には約1.5倍の容量になります。配管径(45mm )もニッサンの部品係の方が親切に調べて下さり、アトラス(トラック)用が合うと教えてくれました。( ¥ 1.390×2セット購入)
2)容量の増加と共に重要なのが、ラジエーターの表面積を広くすることでしょう。この点でも適当でしょう。1)、2)でかなりの効率向上が期待されます。
3)この位置にすると、高さが約10cm 程度下がりますので、サイフォン効果がエンジン停止後に期待できなくなります。具体的に言えば、ラジエーター内の冷却水の温度が下がっているのに、エンジンに戻り難くなっているのです。
4)この位置に移動するのですから、当然、ファンは電動ファンにすることになります。これは利点であり問題点とは言え無いかも知れません。(エネルギー使用上は効率的になるのですから)
5)本来のテーマとは違いますが、エンジンルーム内のメンテナンスは文句無く容易になります。これは捨て難い利点です。

◆私の診療所に近くのJ大の教授が長く通院されていました。この方の専門分野が前に書きました「ボイラー関係」でしたので、多くのアドバイスを頂きました。結論から言えば「ポンプが回っている限り大丈夫」ということになりました。但し、DSのポンプ能力がどの位かは「不確定」のままでのことです。このような経過をたどって、私のDSをTEST BENCHとして、クーリング・システム実験とも言える事を始めてしまったのです! 途中の「写真」を取り合えず載せましょう。ラジエーターに関する限り、SM-PROTOTYPEとほぼ同じになっています。何度も何度ものTRY&ERRORの歴史ですから写真も何度も変わりましたので、ご了解下さい。
c0019483_1604914.jpg

[PR]
by citroenDS | 2005-08-11 23:46 | DS の整備と解説
[クーリング系の改造;TRY&ERROR]
■解説
 正にタイトルの如くにTRY&ERRORですから、何時でもオリジナルに戻せることを念頭に置いての「改造」です。今でもオリジナルに戻すには半月で可能でしょう。全ての部品は良いコンディションで、木箱に保存してあります。DSのスタイルからも、ラジエーターに如何に能率良く空気を取り入れるかが重要です。しかもラジエーターは前に移動した後でも車のかなり奥に位置していますから、参考にするデザインは TOYOTA SUPRA 3000GT であり、MAZDA RX-7 です。これらの車の最前部の構造は「フロント開口部」から入った空気はラジエーターまでダクトを形成して冷却風を逃さないようにしています。考え方はDSのダクトと同じです。或いはそれ以上にピッタリした構造です。従って、前方へ移動したラジエーターまでのダクトの製作が重要になります。

●ダクトの製作は両サイドは「コルク板」で作り、上面の曲面はアルミ板の梁にビニール・マット(運転席に敷くもの)の裏面をネジ止めにして「写真」のように製作しました。
c0019483_15484821.jpg

 両脇は少し開けてエンジンルームへの換気用にしました。この当りの作業は恐らく真似をする方はいらしゃらないでしょうから、簡略にします。冷却風を取り入れる開口部は意外にも、バンパーが半円形ですので「下方に充分に」開いているのです。細部は正にTRY&ERRORですから、いろいろと、その後に変わって行きます。主としてスポイラーの設置による冷却風の取り入れ増加が目的です。

●エンジン・ルームはギヤ・ボックスの上は「がらがら」に空いています。45mm のゴムホースの接続用の真鍮パイプを数本造っていますし、その内には電動ファン用のサーモスタットが組込まれています。配管はエンジンが前後に数 cm 動きますので曲がりを作って「逃げ」を置くのが常道だそうです。

●研究の為には、少なくても「正確な水温計」の設置が必要です。ここでは、LaMcoの水温計(50ー150℃)をステアリングの右下に新設し、センサーはオリジナルの取り付け場所(ウオーター・ポンプの右下)のネジに合いました。

●最終的にラジエーターの位置の低下が「どうしても心配になり」サブ・ラジエーターとして、水冷オートバイ用の電動ファン付きのものを、オリジナル最上部位置にショート・サーキットとして設置しました。エンジン最上部にサーモスタットを付け、エンジン停止後もタイマーでファンを回します。実は、暖房用のラジエーターが既に存在して「同様の作用」をしています。
このことは、オーバーヒート時に暖房を使用した記事を何度も見聞きしていますね・・・
※このことと全く同様の現象として、ラジエーターが有効に働くとエンジンルームが高温になってしまうのです。
◆最終成績(結果)
1)当然ながら、40-120km/h で走行していると、オーバークール気味になります。本来、サーモスタットがあるのですから80℃以下にはならない筈ですが、小さな隙間がありますから70℃以下になります。これはむしろ「快調」とするべき走行状態です!
2)冬期でも市内走行では80℃程度になり、渋滞気味ですと90℃近くになりファンが回ることがあります。停車後もこの状態では電動ファンはかなり長く回っています。
3)夏季の環八走行(かなりの渋滞)でも何とかなり、90℃以上になることは先ずありません。しかしながら、キャブレーターの調子は「良好とは言えない」状態になります。(時々スローが不安定になる)要するに、水温は95℃以上にはならないのですが(後述しますが、小型のクーラーを付けています)エンジンルームの温度上昇のために、キヤブレーターに影響が出るのは改善されたとは言えない! これが客観的事実です。LHMの粘度の低下によるクラッチの接続が早くなりますから、その調整と燃料を濃くする必要があります。
4)20年以上前に、国産車でもラジエーターを冷やすファンを追加する記事やキャブレーターをファンで直接冷却する記事を「自動車工学」で読んだことがあります。DXではエンジン回転がクラッチ・コントロールに直結しますので、水温のコントロールに成功しても、あまりメリットが無いのです。勿論、私はDSで真夏の大渋滞の中に乗り出すつもりはありませんから(現在の新車でもその気は無い!)、現在のままで満足しているのですが、やはり自動車の設計に関わるような実験は難しいものであると思いました。これからは、逆に「どれだけ簡略化」が出来るかを考えて行こうと思います。
5)ラジエーターが正規の位置に無いことは、整備性を考えると捨て難いメリットです。
キャブレーターのファンによる直接冷却も、次のテーマでしょう。
6)ここで思い出すのは、DXにクーラーを付けたがるのは日本人と米国人だけだとの言葉と、フランスのIDSクラブの友人からベルギーではフロント・フェンダー後方にエンジンルームの熱気抜きを造っている・・・と聞いたことでした。要するにオーバーヒート対策は、エンジンルームの熱気の排気対策でもあるのです。
※このことは、GSでも随分苦労したことでしたが、こんなことを勝手に書いていられるのもブログの良い所でしょうね。 このようなことは、HYBRIDでは絶対に起こらないでしょうから、旧盆の大渋滞に最も適した車である点も有意義ですね・・・
[PR]
by citroenDS | 2005-08-10 23:21 | DS の整備と解説
[ミニチュアカーの紹介,Ⅱ;J.R.D. : DS-19 ]
□コメント
 前回はCORGI TOYSを紹介しました。CORGIが玩具的な要素が強いと書きましたが、今回のJ.R.D.(MADE IN FRANCE)はスケール・モデル的な要素が多い気がします。この現れとして、REF:116 の箱の裏面には CARACTERISTIQUES DE LA DS 19 , MOTEUR.-Puissance(馬力)Administrative 11 CV(課税馬力)Puissance Recelle(実馬力) 75 CV.a 4,500 T/Mn(回転) . EMBRAYAGE.- a Servo Commande Hydraulique automatique sans pedale. BOITE DE VITESSE.- a Servo Commande Hydraulique. DIRECTION.- assistee par moteur hydraulique. SUSPENSION.-Roues independantes avec bloc hydropnuematique et amortisseurs integres. Correcteur automatique d'assiette. FREINS.- a disques sur roues Avant. a tambour sur roues Arriere. Commande hydraurique. VITESSE.-140 Km/h. CONSOMMATION.-10 Litres aux 100 km. a 75 km/h.de moyenne.と書いてあります。
c0019483_223889.jpg

 数年前にJ.R.D.から型起こししたレプリカが発売され、この出来がとても良いのでビックリしました。比較すれば彫りの甘い所があって直ぐに判ります。また、REF:ナンバーが違っていますしゴム印です。

■解説
(右)から上記の基本型である REF:116 のDS19で、ウインドーのプラスティックはありますが、内部は無しです。(中)が Ref:152. Cabliolet(1960-62)モデルで、フレッシュエアの取り入れ口がフェンダー上にあり、尾灯も円形2灯に変えてあります。(左)がレプリカで箱も全く同じに作られているのですが 、色により REF:112-132 と番号が違います。その他、裏板の細かい所で違いがありますがコレクターには満足出来るものでしょう。
[PR]
by citroends | 2005-08-08 20:54 | DS minicar 紹介
[ドライブ・シャフトの整備] インナーシールは入っていますか?
■コメント
 前回、北米のクラブ誌( CITROENTHUSIAST )に投稿して掲載されたことを書いたので、この記事を改めてまとめ直してみようと思いました。この時のタイトルは” Driveshaft Removal and Refitting ”と一般的なものにしたのですが、真意は”Citroen DS & ID 1955-1975 ( Brooklands Books )”の記事に対する「批判」を書きたかったのでした。北米の会員に私の拙い英文で本意が伝わったかどうか不明ですが、要するに、Brooklands Books にはドライブ・シャフトのダスト・カバーのシールがあたかも完璧であり、ドライブ・シャフトの交換が簡単であると記載されているのですが、それは全くの「偽り」であって、もしも正しい作業をすれば、それ程簡単では無くてかなり手間の掛る作業ですよ・・・と指摘したかったのです。恐らく、”replaced in a few moments”と書かれた作業では、次の2つの作業をキチント行っていないのです。
 1)巨大なハブ・ベアリングの中のピボット( Pivot with Hub )にある「溝」にインナー・シールを入れていない作業であること。2)インナー・ダストカバーを「おむすび形」のハウジングにかぶせて普通のバンドで締めても、決して内部の(三つ又ジョイント= Drive Hausing with Rollers )のグリースの漏れ出しを止められないことです。これはディファレンシャル側の TRI-AXLE は前後左右に自由に動くことで「等速性」を保っているので、ダストカバーはポンピングをするので内部のグリースが出てくるものと考えます。
 ごく表面的に見ればDSのドライブ・シャフトの交換は実に簡単なものです。インナー・ダストカバーを外してドライブ・シャフトをピボット( Pivot with Hub )の大きな穴から抜きだせば良いのです。取り付けはその逆です。多くの作業は恐らくその通りに行われているのでしょう。これでは採点は×です! それだから、前輪ホイールの内側はグリースで真っ黒に汚れているのですし、インナー・ダストカバーとドライブ・ハウジングとの接続部の周囲は漏れ出たグリースの「はね」で汚れているのです。
 多くの整備書には、インナー・シールの図はどれも違った絵が描かれています。実際のものは、ドライブ・シャフトを抜き出したあとのピボットの内面の「溝」の幅のリングで、整備書で見たものとは違っていたので、注文して届いた部品が正しいものかどうか「確信が持てない」でいました。
c0019483_17195244.jpg

 投稿記事にも書きましたが、4組のバブとドライブ・シャフトを分解してみたところ、インナー・シールが組込まれていたのは1組だけでした。私のDSにもありませんでした! 実に、正しい率は4分の1以下でした! ドライブ・シャフトは確かに抜き出せますが、かなりピッタリでインナー・シールを溝に入れてしまってからでは、ドライブ・シャフトは通らないのです。従って、何時インナー・シールを組み込むのかが「問題」なので、それがとても面倒な作業ですから、恐らく省略されているものでしょう。或いはステアリング時に「ちぎれた」か「外れた」のか・・・でしょう。皆さんのDSの前輪ホイールの内側がグリースで真っ黒でしたら、インナー・シールが入っていない証拠です。ここに投稿を転載しましたが「記事と写真」のように正しくインナー・シールをピボットの溝に装着すれば、ホイールの内側はこのように「きれいな」筈なのです。
 次に、ドライブ・ハウジングとインナー・ダストカバーは、いくら指定のバンドで締めても決してグリースの漏れは止まらないのです。三角を丸で締めるのですから、普通の方法ではダメなのです。それに径が大き過ぎるのです!その解決の為にネジ式の大型バンドを製作したものを図解して紹介したものです。
c0019483_17205031.jpg

 40cm 長の製品が入手出来れば問題はありませんが、このサイズになると当然幅が広くなり、厚みも使用できるものではありません。古いモデルではハウジングが小さく円形でしたから問題は無かったのです。それとDS23では最終モデルでは、アウター・ダストカバーはゴム製ではなくてウレタン製であることも紹介したのです。「写真」
c0019483_1722021.jpg


●参照項目
 [DSの50の安全性 ]の32[ a pivoted hub wheel ],33[ an axle shaft ],36[ a front axle ] をもう一度読みなおしてくだされば、DSのフロント・サスペンションはホイールが上下してもアライメント(特にキャンバー)は影響を受けない設計になっていることが解ります。

□解説
 殆どの内容をコメントで記載してしまいましたので、解説することはあまり残っていません。ドライブ・シャフトを整備し交換する目的は、インナー&アウター・ダストカバーの交換が必要だから行うのでしょうから、この問題は次項で詳しく記載します。
 私のDS23パラス-74年式のアウター・ダストカバーはウレタン製でしたが、どうしたことか殆ど同時に原因不明で「写真」のように千切れ飛んでいました。勿論ウレタン製は入手困難で、取り合えず手持ちの予備のドライブ・シャフトに交換しました。先ずフランジの2本のリテイニング・スクリューを取り、インナー・ダストカバーのバンドを外せば、ピボットの穴から抜き出せますが、その重量にはいささか腰が痛くなります。
c0019483_17222848.jpg

 GS、CXとは違ってダブル・ヨークですから(十文字= Crosshead が2個直列のダルマ)一層重量があります。内側のダルマをアウター・ダストカバーが受け持ち、外側のダルマはピボット内にありますからステアした時にはグリースをインナー・シールがグリースを掻き落として外に出ないように設計されているのです。フランジの孔にハブ・ボルトが入った状態の時に、ハブの内側から外側のダルマとピボットとの隙間から内部の溝にインナー・シールを押し込むのです。インナー・シールはグリースを掻き出す為に凹凸があり、その径は外側が小さくて、内側がやや大きく作られています。ダルマの曲線に合わせてあるのです。巧く溝に入ったならば「ゆっくりと」「均等に」外側のダルマを押し込まなければなりません。そうで無いとシールが一部分が出て来てしまいますから、ハブ・ナットを均等に締めて行く必要があります。このようにシールを溝に巧く入れるのは、ドライブ・シャフトが重いのでかなり「やっかいな」作業です。重ねて記載しますが、先に溝に入れて置けば良かろうと思うでしょうが、それではドライブ・シャフトが入ら無いのです!「写真」はピボットの内側の「溝」を示しています(溝にピントを合わせた)。
c0019483_17225662.jpg

 次に重要なことですが、ジョイントにはジョイント・グリースを使用するべきでしょう。ドライブ・ハウジングにはジョイント・グリースを使用している(一般的にはこれが当たり前)のに、ダブル・ヨーク・ジョイントにはマルチユース・グリースをグリース・ガンで入れるのは間違いではないのでしょうか? やたらに軟らかいグリースを沢山に入れるのは間違いであると私は考えています。

◎ツェッパ型には当然ジョイント・グリースを封入しているでしょう!!!当たり前がそうでない所が、DSの整備にはあると思うのです。
●この部分は用語が複雑で難しいので、カッコをして英用語を書き込みました。タイトルの Driveshaft=Transmission なのですから・・・611から分解図を載せようとも考えましたが、一層ゴチャゴチャしそうなので写真から想像して下さい。次項でより明確になるものと思います。
[PR]
by citroenDS | 2005-08-04 00:24 | DS の整備と解説
[ドライブ・シャフトのダストカバーの交換]
■コメント
 前項でドライブ・シャフトを急遽交換したのは、車検整備でウレタン製カバーが壊れているのを見つけて予備に持っていたものに交換した時のポイントをまとめたものですが、この時にはダストカバー(BOOTとも書かれる)を交換している時間が無かったからで、一般的にはダストカバーを交換するのが目的でしょう。
 ドライブ・シャフトのダストカバーの交換は意外に面倒な作業手続が必要なのです。前項のようにドライブ・シャフト自身を取り出すのは、DSでは他の車と比較すれば簡単なのですが、ダストカバーの交換は全く一般の車と同様です。内側の三つ又ジョイント( Tri-Axle )とシャフトとの”スプライン”を抜かなければなりません。面倒な作業を省略したいために、S工場では私のGSのダストカバーの交換を私の見ている前で「三つ又からボールのみを外して」そのままゴム・カバーを引き伸ばして順に通してしまったのには驚かされました。シャフト径のカバーの穴を5倍位伸ばして無理矢理三つ又を通してしまうのですから、交換した時からもう半分は破れかかっていると言うべきでしょう! 恐らく、皆さんは見ていないでしょうから、正規に作業をして組立たものと思っていたのではないでしょうか? そうでないと何度も破れるものでは無い筈です! 如何でしょうか?

◆用語解説
 ここで、ドライブ・シャフトを論ずる時には、用語に付いてキチント解説し使用した方が良いと考えました。十字軸ジョイントは折れ角があると等速性がないので、2つ組合わせて相殺してダブルカルダン型ジョイントになっています。DSの場合がこれになります。等速ジョイントにはボールを使ったボールジョイントであるツェッパ型があります。GSやCX以降がこれになります。
 これらはアクスル側で、ディファレンシャル側は TRI-AXLE =3軸型とか TRI-POD =3本足型と解説されていますが、日本ではSディイラーの解説書には「三つ又ジョイント」と記載されています。従って、私は多くの場合に「三つ又」と記載していますが、3軸型が直訳では正しいことになりますので、ご了解下さい。「大車林」でも3軸型とか3本足型と記載されています。これはディファレンシャル側でジョイント・ハウジングの中で伸縮して「等速性」になってることは前述しました。

□解説
c0019483_16332049.jpg

 ここでの作業はスプラインを抜くことに始まり、元のように圧入することで終わります。スプラインを抜くには「写真」のように「カム・プーリー」を抜いた時に使った「プーラー」を使いモーター式のインパクト・レンチで廻しました。JBMでは専用工具 [ DRIVESHAFT SPIDER PUSHER & PULLER TOOL; T001; TRIAXE PUSH-PULL $ 60 ]を売っているので購入しても良いでしょう。1回で元は取れると思います。私は押し込むには、工場に大抵ある油圧式のプレスを利用しました。叩き込むのは[ TRI-AXLE ]のスプラインを狭くして入り難くするので止めた方がよいです。むしろ禁止です! 抜く前にシャフトと三つ又の相互位置をマークしておく方が位置が同じになりますから圧入し易いでしょう。大抵、忘れる・・・!
c0019483_16341375.jpg

 抜いたドライブ・シャフトと三つ又( TRI-AXLE )、ローラー、抜け止め(サークリップ)の「写真」ですが、ローラーにはニードル・ベアリングはありません。これでうまく回っているのでしょうか? 次に中間にある[ VIBRATION DAMPER ]を外します。ドライブシャフトは左右で長さが異なるので外側のダンパーに右側に「青」左側に「黄」色のマークがあります。これらをネジを抜いて取り除くとドライブ・シャフトのみになりますから、2つのダスト・カバー(JBMではブーツと書いている)を順に入れることが出来る状態になります。「写真」
c0019483_16345430.jpg

 先ず、ダブルヨーク(カルダンジョイント)に被せるダストカバーを入れます。ここに写っているものは、JBM製のもので、オリジナルのものよりも外縁の部分が深く=長く造られています。JBMいわく[ M 0010: OUTER BOOT FOR DRIVESHAFT ; EDGE WEARS ON ORIGINALS ,SO THEY NO LONGER SEAL TIGHT ]なので、これに交換したほうがよいですよ・・・となるのですが、さすがに良く出来ております。$20位のものですからオリジナルよりも安くて推薦します。三つ又側は[ M 001: INBOAD TRIANGULAR BOOT ]で、こちらの方が倍ぐらい高い値段です。私はオリジナルを持っていました。これらを間違いなく入れたら組立る前に「三つ又」をドライブシャフトに圧入して完成です。くれぐれも「インナー・シール」をお忘れなく!!!

●アドバイス
 申すまでも無く、この項の作業はグリースとの戦いに尽きます。ですから、現在のような夏にはやりたい作業ではありません。ウエスと言うよりは「古い下着」などを沢山用意して下さい。手は勿論のこと身体じゅう、ドライブシャフトの構成部品も全てがグリースだらけになってしまいます。それに、インナーシールを入れる時に指先を使って押し込みますから、私など「商売がら」後始末が大変です!
 プーラーを使うにせよ、専用工具を使うにせよ、そのネジを廻すには手の力では無理ですから「インパクト・レンチ」を必要とします。

◎このドライブ・シャフト関連の項には、出来るだけ「写真」を多く掲載するようにしました。「百聞は一見・・・」の項目ですから・・・
 車検の時にも、この周辺のグリース汚れをキレイにしておくことは「印象を良くする」ので有利であると思います。やりたく無い所に「手を入れてある」のが重要であるのは論を待たないでしょう。
[PR]
by citroenDS | 2005-08-04 00:13 | DS の整備と解説