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[ Jerome と ID 19p 1966 ]
[ Jerome と ID 19P 1966 ]
 Jerome の Blog (id19p 1966) から私達が学ぶべき事に就いて、何時かは書かなければと考えていました。しかし、Blog に書かれていることや、写真、資料等は「喜んで提供するし、むしろ使用してもらうこと誇に思っている」との返事は最初からもらっていましたが、Mail に書いてあることは公開されていないことですので、何処まで書いても良いものか?と考えて「躊躇」していました。
 しかし、既に Jerome の Blog には昨年の暮れに私は紹介されていますので、私の「常識的判断」でまとめてみようと考えました。それは、現在の日本では「忘れられてしまった」生き方である、人間としての「偉さであり」、私は GREAT !!! と評したものでした。
 思い起こせば最初は DS 19, 1960~1962 年までの Front-Wings にあった GRILLE に就いての質問を、彼の Blog に書き込んだのが始まりでした。実際には彼の方が私の Blog の Front-Page に書き込みをしてあったから( 2006-05-10 )、彼の Blog を知っていたとするべきでしょうか? 私の Exite-Blog では「全て横文字」の書き込みは「ウィルス感染の危険」から拒否されているのですが、彼のものは 1行のみ許可したのでしょうか?
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 その後は彼の Blog を見る度に、その修復の「完璧な美しさ」には度肝を抜かして見ていたのですが、フランスの小さな Garage か?と思っていたのですが、それにしてはお客の車の出入りが無いし、その広さも無いな・・・と考えましたし、こんなに「手間ひま」を掛けていては商売にならないと思い始めたのです。そこで、きっと Concours de Elegannce にでも出すつもりでしょうと水を向けたのです。
 そんな話を持ち出したところ、彼と ID19P との「長い歴史」を明かしてくれたのです。彼が子供の頃から DS にあこがれていたこと、そしてティーンエイジャー時代に友人の D super を運転させてもらっていたのですが、少し後の 1989 年に機会があって この ID を 230 EUR. で手に入れることが出来たのですが、それはオリジナルでしたが「ひどくくたびれた」ものでした。 レストアするにも 17 才の彼にはお金も、工具も、Garage も当然に無く、小さな保管小屋を借りて持ち続けていました。その彼の ID は 114,000km だそうです。
 今ややっと小屋付きの家も、仕事にもついて ( Radio FRANCE の Sound Engineer です ) やっと彼の ID のレストアを始めることが出来るようになったのです!それは長い時間でした。だからこの ID を売ることなんてあり得ないし、この ID を心ゆくまで運転したいし、修理してゆくのが楽しみですと・・・実に見事な心意気ではありませんか!!!レストアのお金と場所を得るまで 18 年間も待っていたなんて、今の日本の若者達には考えられるでしょうか???見習って欲しいことだと思いました!!!
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 更に、この機会に LHS から LHM に変える Chance ではないのか?との質問に対しては、多くの人達はそうしますが、彼の ID は工場から出てきた時と同じように LHS にするつもりだそうです。 ( LHS に似た作動油で Igol "Ruban-Bleu" があるそうです。)
 そんな話をしている内に、それでは私の DS に対する「異常な情熱」はどこから来るのか?との質問が来ました。私は GS 1220 club で Hydropneumatic Suspension は卒業したので DS を持っても良いのではと考えたのですし、その乗り心地も「Soft では無く Stability 」であると考えるし、DS の Clutch の Automatic-hydraulic-control こそが私の興味の中心であることを伝えたところ、われわれの「情熱は noble & healthy」であろうと返事をくれました。まあ、フランス人から見れば「変な日本人」が何をやっているのか?と言うことだったのでしょう。同じような「熱心な気持」を持っていることを知ってもらって、「仲間」として認められたと言うことでしょうか???
 彼も言葉は解からないけれど、Blog は大凡の内容は理解できるので楽しく見せてもらっているし、フランスの仲間にも紹介してくれたそうですし、彼の Blog にも 2 回紹介してくれたのです。
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                         彼の Engine 組み立てが完成した時の "V-sign" です。
 彼の ID19P 1966 に掛ける情熱には驚くのみですが、その方法の一部を紹介しておきましょう。この Level になりますと Restore の段階を越えて Re-Construction でしょう。
 先ず、溶剤で洗ってからワイヤーブラシで擦り落とし、その後でアルミの表面に酸化皮膜を作る為に希硫酸の中に漬けておいたり、庭で部品にかけたりします。これは「ALUMAIT? =アルマイト( 日本語らしい) 」仕上げです。その後で POLYTROL という樹脂処理?をします。鉄製の部品には亜鉛 (ZINC) 電解メッキ (Electrolyse )をしています。
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Aluminium 製の部品には「研磨」した後で、希硫酸をかけて酸化皮膜を作り ( そのままでも空気で表面は酸化されるが・・・) その後に Polytrol 処理をしますと「ピカピカ」になります。
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上が電解メッキをする装置で、ソーダ溶液に 12V, 10A, で 2 時間半ほど反応させます。金属ミガキのようなものが (+) 極に、ここでは Battery 台が (-) 極になります。彼も Magic と言っていますが「みごとに」亜鉛メッキされています。これなら完全です! It's perfect. !!! 
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▲ われわれ日本の都会の DS Owner には、古い部品を見つけに行く「中古車売買」の店があるのも、本国とはいえ羨ましいことです。彼はここに Gear-box から出ている車軸の部品を持って Press を使って組み立てていたようです。 工具も使わせてくれるようですから、これまた羨ましいこと・・・フランスでも「第 1 世代目の DS/ID はもう無く「第 2 世代目」になっているので、彼の ID は注目されているそうです。Engine & Transmission が組みあがっている Jerome's Garage ! 後の Body に直ぐにも載るだろう!
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上の中古車売買等の店の MAIL: www. lerelaisdelautoancienne.com. です。ほかの TEL & FAX は読めると思います。
*注:私は Jerome が Blog を見てくれるかも知れないと、最近はカタカナ用語には英語を使っていますが、この項は彼の Mail を引用する訳にもいかずこのように書いています。
by citroenDS | 2007-03-24 22:33 | Citroen 資料紹介


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