[イグニッション系の改善]
□コメント
 DSのイグニッション系は基本のエンジンが Traction Avant のものですから、現在の感覚からすると、古い部品設計であるのは止むお得ないものでしょう。エンジンの位置が後で遠い上にヘッドカバーが大きく、プラグ・ウエル(井戸)が深いので、プラグには中心電極にはアルミ製の延長棒がある上に、エボナイト製の絶縁保護チューブがはめられています。点火プラグもショート・リーチです。先ず、中心電極の延長棒をラジオ・ペンチで廻して取り外して置かなければラチェット付きのプラグ・レンチが使えません。また、一番奥の4番プラグを抜くには「メクラ蓋」を外さなければ出来ません
 ハイテンション・コードも常温では硬く、エンジンの熱ではひどく軟らかくなります。どう考えても、そのまま使って行きたい品物とは思えません。この現実にも拘わらず、シリコン・コードが外国の部品カタログにはありません。代りにJBM製の Spark-Plug-Extension; $ 15 と載っているのですから不思議なことですね。どうもこの分野では、私達とは感覚的なずれがあるとしか考えられないのです。
 私がDSを輸入した頃には、この中心電極の延長棒の代わりに「ガンスパーク」が丁度良い長さで都合が良いとの話があり、¥ 6-7,000 払って試しましたが、これにしても下部バネをプラグの6角の部分に「はめる」手間が掛るし効果も疑わしいものですから、推薦出来るものではありません。

■解説
1) ハイテンション・コード(ULTRA)への交換
一番に推薦出来ることが、シリコン製高圧コードに換えることでしょう。最近のエンジンは・・・と書くと随分と「ピント外れ」のように思われそうですが、OHCですから皆点火プラグの位置は深いので、現在販売されているものは皆丁度良い長さです。それにプラグ・キャップの径もピタリです。この黒い部分は上下に移動調整が出来ますから問題はありません。「写真」
c0019483_13403421.jpg

 注文で特製してくれますから、データをFAXで送って見積をしてもらいましたら¥ 17,000 と安いものでしたので早速注文しました。オリジナルコードのままでしたら最初に行うべき改善でしょう。これで少なくとも「最小限」普通の点火系になります。
 私の発注データを書いておきますと、赤い部分(スリーブ)が85mm で黄色のコード部分の長さが1 番:330mm, 2 番:300mm, 3 番:340mm, 4 番;400mm,コイル用;300-400mm,です。これで「写真」のように、かなり立派に見えるようになります。
c0019483_13411890.jpg

◎Distributor Cap;54 524 19,$ 16. Rotor(Ducellier)54 524 2,$ 18.

2) キャップは Ducellier製のコード横出し型のほうが好きです。写真のように点火順番は2→1→3→4と「時計回り」です。従って、点火時期の進角は反時計回り(C.C.W. =Counter Clock Wise )です。キャップとローターの金属部分は「焼けて」おり、センター・カーボンも減っているので交換した方が良いでしょう。
3) スパーク・プラグは指定が、CHAMPION: L 87Y: BOSCH: W 22T35:ですが国産品では DENSO: W 16FP-U: NGK: BP 6HS:ショート・リーチなので選択の幅は少ないのですが、プラグを換えても、あまり効果はありません。そんな種類のエンジンです。
4) せめて、セミトラ位は「おごって」おきたいものです。それ以上は高回転型のエンジンでは無いので・・・如何でしょうか? あまり違いが出ませんので、半分は「見た目」の感があります。

◆アドバイス
 ウルトラのデータによりますと、7mm 径で耐電圧12万Vで充分ですし、インピーダンス・マッチングもコードの長さに無関係に約4kΩと一定です。寿命も車以上ですから交換するべきです。

[PR]
by citroenDS | 2005-09-02 00:23 | DS の整備と解説


<< [1995年:DSの40周年の記録] [計器パネルの着脱と整備] >>