[エンジン・マウントの交換]
(No 611;Tome 2 では、Engine and Gear-Box Suspension: Rear of Engineです)

■コメント
 前にも書いたことですが、次は何にしようか決めるのがブログの苦労する所です。少し前に Chimpanzee Cafeさんからトラックバックしてもらったので、Ya のブログを見せて頂いたところエンジン・マウントの写真が記憶に残ったので、私もその際の苦労を思い出して、この項目にしました。
 私は排気系をステンレス製に交換した時に、排気マニホールドを外して排気側のエンジン・マウントを交換したのでした。この時に英国から輸入した部品の中にあった新しいゴム・マウントを使ったのですが、交換後にエンジン荷重が掛かった所、交換以前の高さと同じになってしまったので、これは「無意味」ではないか? と不信を持ったのでした。これは「正解」でした。「写真」のように古いゴム・マウントは「へたって」おり、新しいマウントとは明瞭に高さが違っています。ですから、交換後は少しは高くなってもいい筈でしょう。エンジンとギヤの騒音は「目立って」静かにはなりませんでした。元々DSのエンジンとギヤノイズはその位置からも、高級車のレベルではないのは当然ですが、それにしても・・・です! 後で気付いたのですが、運転席以外では思ったほど気にはならないようです。
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 エンジン・マウントはエンジンの回転方向からも、右側に反動トルクが掛かりますし、排気系からの「熱害による」ゴムの老化も加わります。反動トルクを見ていても「圧縮方向」です。反対に左側は比較的マウントとしては楽な側なのだと解ります。事実、交換を要する状態ではありません。
 S整備工場ではエンジン載せ替え時には、必要は無いとの判断で交換しませんでした。その時の「写真」を参考に載せましょう。左側が写っていますが、この写真のように左側はエンジン・マウントの「耳」=Bracket (外国では earと書きます)の取り付けボルトは比較的容易に廻せる位置ですし、熱害が無いのでオリジナル・マウントは「健在です」。念のため書きますが、左右の耳型ブラケットは大きさが異なります。
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●ゴム・マウントの問題点
 交換用のマウントのゴムの質が最大の問題点です。私の経験から言えることは、純正品がBESTです! 次が最近製造されたJBMのもので部品の底部にJBMマークがあります。アフターマーケット(非純正品)は、ゴムの質が悪いので交換すると短期間に一層「悪く」なりますから要注意です!!! 私の場合には、僅か2年間で交換する以前より悪くなってしまったので、捨てずにおいたオリジナルに戻しました!
◎マウントの品質の問題に付いては、最後に CITROEN-CLUB-NORTH-AMERICA の Mr.Kenとの対話で詳しく紹介しましょう。彼は北アメリカのクラブ誌に連載されたメンテナンス記事をまとめて、”D-Book” なるCDを製作しプレゼントしてくれました。これも私がこのブログを始める「きっかけ」になっています。

□解説
 エンジン・マウントは、左側(吸気側)は右側(排気側)に比して交換する必要は少ないのですし、取り付けボルトが外し易いのであまり問題はありません。これに比べて排気側は良く見えるのですが、取り付けボルトを廻すには普通の工具ではどうしても廻すことが出来ず不可能ですから、EXマニホールドから外さなければなりません。普通の部分であれば議論をしているより実行すれば良いのですが、焼けたボルトの1本ぐらいは折れて抜けなくなることを覚悟しなければなりません。そこで、何とかマニアの手に負える範囲であまり苦労無しに出来ないかの問題になるのです。
 それには、トランスミッションの下にジャッキをかい、エンジンを油圧ジャッキで持ち上げれば「耳」を外さずにマウントの太いボルトをクリアできないか? の問題になります。資料によると、太いボルトのナット(26mm)を「廻してはいけない」と記載されていますが、私は何回も廻して外していますが、問題ありませんので理由は不明です。早い話がエンジンが少し下がった程度なら、エンジンをジャッキアップして、ボルト、ナットで調整できるだろうと言うことです。(荷重時=91mm:図参照)
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▲実際の作業になりますが、ギヤボックスの下にジャッキをかいます。No 611 に書いてある前側のサスペンションは固定されているのですから、あまり重要ではありませんが、安心のためにやっておきます。次に、肝心のエンジンのサスペンションをエンジン・ルームのボディー両側面に取り付けられている、エンジン・マウントを載せているブラケットとを固定している2本の14mm ボルトを抜いておきます。また、マウントの中心の26mm ナットとワッシャも外します。これでエンジンを上に持ち上げてエンジンに取り付けられている「耳」ブラケットから中心の太いボルトをクリアして、エンジン・マウントを取り出そうというわけです。エンジンを持ち上げるにはキャブに接続されているアクセル・ペダルからのリンケージも外しておきます。
 これでエンジン下に設置した油圧ジャッキで持ち上げましたが、どうしたことか、最後の5mmがクリア出来ません! 良く注意するとエンジン本体が持ち上がっているのでは無くて、ボディー自体が持ち上がっているではありませんか! エンジン真下で固定されているマニホールドからのダブル排気管とフレキシブル排気管との接続部分が、ボディーの床面に当たっていました。この排気管の接続部を外して最初からやり直しです。エンジンを持ち上げると、やっと抜けてエンジンマウント缶(これも外国では”CAN”と書かれる)を取り出せました。やれやれです! エンジン等が壊れないかと心配していましたが大丈夫のようです!かなりの荒療治だろうと思いますが、自動車としてはこの程度の動きには対応した強度で造られているでしょう。(クラッチ交換の程度だろうと思います・・・)作業スペースを広くするには、エンジンの横揺れ防止用のゴム・ブロックを取り除いた方がベターでしょう。
 エンジン・マウント缶の中には、下側に交換するゴム・マウントが入っています。中央のボルトは円盤状になっており、このゴム・マウントの上に載っていますので、荷重はこの円盤状の部分でゴム・マウントを圧縮しており、下側でも小型の円盤がかしめられてサンドイッチ状になっていますが、エンジンの荷重を考えると下側は不要のように思えます。缶の底部分も溶接部をドリル・アウトして中のゴム・マウントを交換した後にリベット留めする必要は無いように思えます。この小円盤がボディー側のブラケットに当たることがあるので一層その感があります。ゴム・マウントを入れて上下の缶を重ねて2本の14mm ボルトでボディー側ブラケットに固定すれば充分ではないかと考えて実行していますが、問題は全くありません。
 私がもっと若かったならば、DS用のエンジン・マウントを全く別の発想で、交換し易い(出来れば交換の必要すら無いもの)を考案するでしょう。多分、探せば他の車のマウントで流用出来るものがある筈です。これからの若いオウナーの方々の奮起を期待しています!!!

◆マウントのゴムの品質に付いての、Mr.Ken との議論と情報。
Q:以前JBMから買ったエンジン・マウントは交換して2年でダメになったけれど、品質が悪いのではないですか? 天然ゴムを使ってないの?
A:エンジン・マウントのゴムは天然ゴムが良いのだけれど、JBMのおやじさんの時は良く解っていたのに、息子の知識が間違っていて、一時合成ゴムを使った時があったので、その時の製品がよくなかったんだよ。そう、2年位でダメになった。それで私が息子の Don に教えたのだけれど、意見が合わずに、一時、JBMのマウントに不良品があったんだ。最近の製品は天然ゴムに改良したからオリジナルと同じになったんだ。底にJBMのマークが入っているのは大丈夫だよ。
Q:それではJBMのマーク入りを使えば良いのですね?
A:エンジン・マウントには、当り外れがあるから交換してみないと本当のことは解らないけどね。最近のは大丈夫だと思うよ。
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* MOTOR MOUNT INSERT : $ 25 each. EXCHANGE BASIS : $ 50 each.( J.B.M.INDUSTRIES )

◇このように私が7年程会員であった間に、MM 21での New Year Meeting で[DSの40周年] を行った写真を掲載してくれたり、[ドライブ・シャフトの交換]に付いて英文で投稿して採用されたことがあったので日本人としては名が知られていたので、タイヤ(XAS)の代替えタイヤのこと等いろいろと質問したり討論したのでした。前述したように、クラブで過去のメンテナンスに関する投稿記事を(大部分はご当人と2、3の技術系会員)ディスクにして(D-Book なるCD)10$位で会員に販売したものを送ってくれました。その後、カナダのクラブと合併したので、その準備のためでもあったように思うのですが、新クラブが技術系で無くなってしまったので私は退会しました。
 ここで、このクラブの(外国の他のクラブも同様でしょう)会員や活動に付いて書いてみましょう。これはあくまでも私の感想であることをご了解下さい。会員の多くは退職した年金生活者の老後の楽しみであるのです。ですから、車も体力的に維持出来なくなったので「SALE]になるので、当然安価で譲るのでしょう。ですから、カリフォルニアのコンクール・コンディションは少数でしかありません。Mr.Ken にしても、退職者用の住宅村?の住人のようで、写真にCITROEN-STREET と書いてあるのが見えるだろう・・・と書いてありました。それにしても、生活の足にしているのは立派なことです。このようなメンテナンスが得意な人達とセミプロで部品を供給している人達が主体になって、多くの会員の修理の手伝いをしてクラブが成り立っているようです。会員達の写真を見てもあまり若い人達が見えません。日本もこのようになって行くものと考えますし、そうあって欲しいものですね! シトロエンなんてステイタスな車ではないのですから・・・
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by citroends | 2005-07-17 23:25 | DS の整備と解説


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