[燃料タンクとフィルター]
■コメント
 GS の燃料タンクに 18 年で孔が開いたことから、DS のタンクも気になりだしたのです。このタンクの孔は、タンクの底の鉄板全体が錆びてボロボロになって開くのではなくて「ピン・ホール」が多数あいたものであって、タンクを外して底に乗ってもびくともしないものでした。これは「酸素の少ない状態」で錆が進む時に起こる現象のようです。兎に角、日本では「水抜き剤」(無水アルコール)を給油の度に入れるべきでしょう。
 HONDA:Fit が前席の下にタンクを置いただけで、いろいろ理屈を言っていますが、DS では 1955 年から後席のシートの下にあります。これは、50 に安全性の 46 番に記載されていますように、追突された時の「安全性」のためです。ヨーロッパから多くの DS を輸入している T 氏の話でも Drain Plug から Gasolineを抜くと錆が沢山に出てくるそうです。その割りには孔が開いた話は聞きませんが気になることです。
 2CV のカタログにはグラスファイバー製の交換用タンクが載っていますが、DS のものを見たことがありませんから、DS の方が頑丈なのでしょう。しかし、この問題ばかりは外国のクラブ誌の情報は湿度が違うから参考にはならないでしょう。

□解説  [ガソリン・タンク]は後席シートを持ち上げて、8 本の 11mm ボルトを抜いてアクセス・カバーを除去した直下にあります。
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 「写真」シートの裏側も見て下さい。鋼鉄のカゴの中にウレタン・フォームといった構成です。ボディー下面の右側にドレン・プラグがあります。この側のプラグは左側よりも大きくて、他のドレンプラグと同じ 21mm で「写真」のように真鍮製で、ナイロン・ワッシャ、内部に燃料フィルターが納められていますが、出てきたものを見ると 1955 年のままの「古き良き時代」を発見して驚かされてしまいます。この部分で一番心配だったのは、ワッシャ等がバラバラになってしまわないかということでしたが、全ての部品が永久使用を前提に造られているのに驚かされるのです。
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 燃料の吸い上げはタンクの底部よりも下ではないかと思われますが、No 639/5 の図によっても(この No 639/5 に掲載の図は前方から見たもので、逆に見える図が多い!)ほぼ底面です。タンク容量: 65 L 。フィルターのデータから、高さ:44 mm,ディスク枚数:40 枚です。
 フィルターの清掃はCRCレクトラクリーンを軽く吹くだけで完了です。

◎ Fuel Supply 図:
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A:Fuel Outlet Pipe, To:Air Vent Tube, Bg :L.H.Drain Plug, Bd:R.H.Drain Plug, F:Fuel FILTER, L:Housing for Fuel Gauge, Td:Baffle, J:Seal, R:Fuel Reserve, P:Fuel Outlet Pickup,

 [フィルター]はナイロン製の糸巻きに 40 枚の真鍮製のドーナッツ状円盤の間に僅かなスリットが作られていますが、この隙間はキャブレターのジェット径を計算したものでしょう。このドレン孔から指を入れて錆の状態を調べたのですが、特に心配するようなものはありませんでした。出来れば、CX 用のフィルター・カートリッジをフューエル・ポンプとの間に入れるべきでしょう。
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by citroends | 2005-07-02 15:41 | DS の整備と解説


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