[パーキング・ブレーキの着脱と整備]
■コメント
パーキング・ブレーキを取り外す作業は、ギヤ・ボックスを交換する一連の作業として行うのが普通ですので、最初の作業はパーキング・ブレーキのケーブルを外すことになります。DSのものは1本で連動するタイプですが、良く解らない方も多いと思いますので、説明をしておきましょう。
1本のケーブルの中央にも「写真」のように「さや」があり、このさやが真ん中で内側の2枚のパッドをディスクに押し着ける構造であり、この中央の「さや」が自由に逃げないように[Locking Sector]なる押えがありますが、前にも述べたように両外側のパッドは良く押えるのですが、両内側は「甘い」のです。GSのように2本であれば、もう少しは強力になるでしょう。
写真でも解るように「さや」の一部に外側の覆いが破損していますが、機能上は全く問題はありません。それでも私は新品を注文したところ、右ハンドル仕様が来たことは以前に記載しました。石綿で覆ってある右ハンドル用ケーブルの話です。この中央部分の「さや」は全く同一です。
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□解説
作業上の問題点は、レバーを開いている12巻きコイルスプリングを外すことで、スプリング・コンプレッサーがあれば簡単でしょうがシロウトは何とか工夫する他ありません。
ケーブルの先端側である右側の調節用の 14mmプッシュロッドを廻してレバーを最大に開くようにしておいてから、ペダルを踏んでコイルスプリングを最大に圧縮して建築足場で使う「番線」を2本通してバイス・グリップで捻じって圧縮してから、ペダルを解除して緩めるがスプリングは半円形になってしまい思うようにには行かないのですが、何とか右側のケーブル先端を抜けば後は簡単に外れてしまうのですが、組立る時の苦労が予想されます。
パーキングブレーキ・ユニットは一対で 6kgとかなりの重さで、大袈裟な気がします。鋳物なので全体に錆びているが、そのまま再取り付けする訳にいかないので、いつものようにキレイにして艶消し黒の耐熱塗料で仕上げましたが、油圧配管をしてしまうと入らなくなるので取り付ける時期に注意することが必要です。
パッドの柄の部分にはめる「振動防止用の板ばね」は曲がりを強くして組み立てる方が良い。クラッチ・ハウジングに2本宛ての 15mmボルトで取り付けられるが、あまり強く締めない方が良いでしょう。外す時に大変に苦労したからです。ディスクとの取り付け位置関係はかなり余裕がありますが、ディスクにリターン・スプリングが接触しない範囲で近い方が良いと思います。
パッドの調整をするプッシュロッド用には「薄い 14mmスパナ」が必要ですが、組立家具用の鉄板を打ち抜いた 14mmがピッタリで専用工具にしました。さて、スプリングの取り付けが大変であることは前述しましたが(特殊工具;MR.4158-50)スプリング・コンプレッサーがいるのです。

◆アドバイス
この特殊工具を作れば良いのです。取り外す時にスプリングが丸まってしまうのが解っていたので、1mm厚のアルミ板で巻いてしまえばよいし、圧縮の限度は 5cmであり間隔は 6cmですから、このサイズのアルミ板でスプリングを「胴巻き」にしてしまい、「写真」のように前ドアーの前下「突起」(これに就いては後述する機会がある)とパンタグラフ・ジャッキとの間で圧縮して番線で十文字にからげてしまう訳です。
この時にジャッキの溝が番線を通す上で重要なのです! これが出来上がれば、ケーブルを通してユニットの爪の間に入れてから、からげておいた番線を外して見事に完成です!
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●警告灯の製作
パーキング・ブレーキは原則的には減ることも調整することも無いのです。解除を忘れたのに気付かないから問題なのですし、DSでは制動効果が低いゆえに忘れる可能性が高いので、その防止には「警告灯」を付けるのがベストです。支点とケーブル取り付け部との間のストロークの短い場所が、マイクロスイッチとそのレバーを取り付けるに適した所です。「写真」を参考に是非作製して下さい。 (JAVELさんも参考にしています。)
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by citroends | 2005-05-04 01:07 | DS の整備と解説


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